2000年代以降の利用状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 17:10 UTC 版)
「ファクシミリ」の記事における「2000年代以降の利用状況」の解説
1990年代後半あたりから情報転送の技術としてインターネットの利用が開始され、2000年代に入ってからビジネスでも徐々に文字・図像情報の転送にインターネットを利用することも増え、それと連動してファクシミリの利用は徐々に減った。しかし、証拠を残す必要がある用途、パソコンを使わずに画像を即座に転送できるなどの有利な面があり、業務用では官公庁向け、家庭用では高齢者向けに需要が残っている。 日本の官公庁ではファクシミリに依存したシステムが使われ続けていることが業務の効率化を妨げているとして、河野太郎行政刷新担当大臣がファクシミリからの移行を提案しているが、事務方は国会対応のため議員とのやりとりに使うなどの理由から消極的である。 日本の芸能事務所などではファクシミリで情報のやり取りをすることが多く、特に有名人が結婚・離婚・妊娠などの重大事項を発表する際などは、本人もしくは所属事務所がテレビ局や新聞社にファクシミリで送信することが多い。これは、ファクシミリは文面の下に自筆で署名もできるほか、発信者の確認がしやすく、「怪文書」扱いになりにくい形で複数の報道会社に向けて一括で送信できるからとされる。 2000年代に入ってからはIP電話・LAN・インターネットなどの電話交換機を介さないIP通信網を利用したInternetFAXも利用されるようになった。 市販されているファクシミリ機器は、電話機と一体になっているものがほとんどである。 日本におけるファクシミリの世帯普及率は2017年(平成29年)に35.3%。世帯主年齢が40代では35.1%、30代で11.2%、20代で1.3%。2020年(令和2年)には20代は2.1%、30代は9.4%、40代は25.8%、50代は43.2%、60代は48%、70代は47.4%、80代以上は38.9%となっている。
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