1943年の再編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 22:55 UTC 版)
「ブリティッシュ・コマンドス」の記事における「1943年の再編」の解説
1943年、再びコマンド部隊の編成が変更される。新たな編成では、1個コマンド部隊が部隊本部と5個戦闘小隊(fighting troops)、1個重火器小隊(heavy weapons troop)、1個信号小隊(signals platoon)まで縮小された。戦闘小隊は65名の将兵で構成され、30名程度の分隊2つに分割される。また分隊は10名程度の班(subsection)3つに分割された。重火器小隊は3インチ迫撃砲分隊とビッカース機関銃分隊から構成された。この再編の頃から、各コマンド部隊には作戦行動に投入しうる車両の配備が行われた。すなわち、1両の小隊長用車両、15両のオートバイ(内側車付6両)、10両の15cwtトラック、3両の3トントラックである。加えて重火器小隊には7両のジープと牽引車が配備され、戦闘小隊と部隊本部には1両ずつのジープが配備された。これらの車両によって、部隊本部、重火器小隊、2個戦闘小隊を収容することが可能であった.。 この再編成を経て、コマンドスの任務は当初のような小規模な襲撃作戦からより大規模なものへと徐々に拡大されていった。そして来るべき連合国軍の上陸作戦において先鋒を務めることを見越し、コマンドスから4個旅団規模の派遣が計画された。同時に従来の特殊任務旅団本部はロバート・スタージェス(英語版)少将を指揮官に迎えて特殊任務群本部(Headquarters Special Services Group)に改組された。そして合計20個編成されていたコマンド部隊のうち、17個によって4個特殊任務旅団の編成が行われた。残る3つのコマンド部隊(第12、第14、第62)は、以後も小規模な襲撃作戦に従事する為に旅団編成からは除かれた。しかし出動回数が増加するに従って志願兵が不足し、補充を行う事が難しくなってきた為、1943年末までにこれら3つのコマンド部隊は解散を余儀なくされた。以後、小規模な襲撃作戦は第10「国際」コマンド部隊から抽出されたフランス人義勇兵の2個小隊によって行われた。 1944年、作戦保持コマンド本部(Operational Holding Commando Headquarters)が結成される。作戦保持コマンド本部は2つの主要な下級部隊として、陸軍及び海兵隊の保持コマンド部門(Holding Commando Wing)を有していた。これらはいずれも5個小隊と1個重火器小隊から成り、全員がコマンド部隊としての訓練を完了していた。これらの部隊の目的は、実際に戦場に展開しているコマンド部隊に代替兵員を供給する事であった。1944年12月、4個の特殊任務旅団はコマンド旅団として再編成された。
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