鳴子(宮城県)
461m 北緯38度44分10秒 東経140度43分41秒 (胡桃ヶ嶽)(三角点) ※座標は世界測地系による
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概要
鳴子火山は宮城県北西部に位置し、直径約7kmの不鮮明な輪郭をもつカルデラとその中央部の溶岩ドーム群からなる。デイサイト(SiO2 70~75%)の4つの溶岩ドームが一群をなし、それらに囲まれた酸性の火口湖・潟沼(直径400m) の内外やその西側の溶岩ドーム(海抜396m)の壁では硫気活動が盛んである。
溶岩ドームには直径100~400m程度の火口地形が多数認められ、後カルデラ期には溶岩ドーム群の形成とそれを一部破壊するような爆発的な活動が発生していたと考えられる。溶岩ドームや湖成層はテフラ群に覆われ、そのうち比較的分布域が広い潟沼-上原テフラ(1.8万年)が潟沼形成に関わったと考えられている。
最近1万年の活動
鳴子火山のうち、潟沼西部の溶岩ドームは溶岩直下の砂礫層中の樹幹の年代測定により、約11800年目前頃から開始したと推測される。また、山麓部では腐植土中に鳴子火山起源の火山灰が分布しており、その噴出年代は下位の腐植土中の年代分析値から、約5400年前以降と推測される(小元:1993)。溶岩ドーム形成後の地熱活動により、2000~3000年前に水蒸気爆発が発生している(伊藤ほか:1997)。
記録に残る火山活動の記録
837(承和 4)年 5月 噴火?
1976(昭和51)年7月 地鳴り 。
1985(昭和60)年 3月28日から 地震多発。
※「概要」及び「最近1万年の活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編、2005)、「記録に残る火山活動」については前述の活火山総覧及び最近の観測成果による。
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