魚類の鱗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 00:43 UTC 版)
詳細は「魚の鱗」を参照 魚類の鱗は真皮の内部に発達した骨格(皮骨)であり、ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウム)を主成分とする。その表面は粘膜性の表皮に覆われており、真皮に埋伏している。鱗の基本構造は、繊維層の上に骨質層が、その上にさらに象牙質とエナメル質(厳密にはエナメロイドと呼ぶ類エナメル質)の層が重層した構造を基本とするが(硬鱗)、より新しい時代に登場した魚類では象牙質やエナメル質の層が退化して、繊維層と骨質層のみを持つ鱗(軟鱗)になっている。すなわち、だんだんと重くて厚い鱗から、軽くて薄い鱗へと進化している。 骨質層と象牙質層は真皮由来の細胞によって、エナメル質は表皮由来の細胞によって形成される。脊椎動物の歯はこの3層構造の鱗の口腔周辺に分布するものが、摂食器官として分化したものと考えられている。 ウナギなどの鱗が退化している魚では粘液によって体表を防御する傾向が強まるため、特に粘液の分泌が多い。また、稚魚、幼魚も鱗は未発達で、もっぱら粘液によって体表を防御している。
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