驚異の部屋とは? わかりやすく解説

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きょうい‐の‐へや〔キヤウイ‐〕【驚異の部屋】

読み方:きょういのへや

ブンダーカマー


驚異の部屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/20 13:43 UTC 版)

オレ・ウォルムの「驚異の部屋」
17世紀初めナポリのフェッランテ・インペラートの「驚異の部屋」

驚異の部屋(きょういのへや)は、15世紀から18世紀にかけてヨーロッパで作られていた、様々な珍品を集めた博物陳列室である。ドイツ語Wunderkammer(ヴンダーカンマー)の訳語「不思議の部屋」とも呼ばれる。その他の呼び名には、ドイツ語の Kunstkammer(クンストカンマー)や、フランス語Cabinet de curiosités などがある。

15世紀イタリア諸侯や有力貴族の間で作られたことに始まり、16世紀にはドイツ語圏に伝わって、王侯貴族だけでなく学者や文人の間でも作られるようになった。自然物も人工物も珍しいものなら分野を隔てず一所に取り集められるのが特徴で、その収集対象も、珊瑚石英を加工したアクセサリーや、アルチンボルドを始めとする奇想を描いた絵画、(しばしば架空の)動植物の標本ミイラ、巨大な巻貝、オウムガイで作った杯、ダチョウの卵、イッカクの角(ユニコーンの角だと思われていた)、象牙細工、ミニチュア細工、錬金術の文献、異国の武具、数学や医学用の道具、天球儀地球儀オートマタ、東洋の陶磁器聖遺物アンティークなど多岐にわたる。

科学・分類学の発達と市民社会の台頭などにより18世紀半ばに廃れていったが、そのコレクションのいくつかは今日の博物館の前身となった。大英博物館ハンス・スローン卿のヴンダーカンマーの収集物を基にして作られたものである。

現存するもの

再現展示室

オレ・ウォルムの「驚異の部屋」を忠実に再現した展示が写真家ローザモンド・パーセル英語版によって作成され、サンタモニカ美術館英語版に設置、2011年以降はコペンハーゲン市のデンマーク自然史博物館英語版に常設展示されている[1]

出典

  1. ^ Ole Worm Returns: An Iconic 17th Century Curiosity Cabinet is Obsessively Recreated”. Atlas Obscura (2013年4月30日). 2021年1月20日閲覧。

参考文献

関連項目


驚異の部屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:57 UTC 版)

オーレ・ヴォーム」の記事における「驚異の部屋」の解説

ヴォームは「驚異の部屋」を作った代表的人物一人として知られる1655年には、その陳列品写生画解説をまとめたカタログ『ムーセーウム・ウォルミアヌム』(Museum Wormianum) が刊行された。 2004年写真家のローザモンド・パーセル(英語版)によって、ヴォームの「驚異の部屋」の再現作成されアメリカサンタモニカ美術館英語版)に展示された。2011年以降コペンハーゲンデンマーク自然史博物館英語版)に常設展示されている。

※この「驚異の部屋」の解説は、「オーレ・ヴォーム」の解説の一部です。
「驚異の部屋」を含む「オーレ・ヴォーム」の記事については、「オーレ・ヴォーム」の概要を参照ください。

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