駒 - 陸海軍の動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:05 UTC 版)
「ディプロマシー」の記事における「駒 - 陸海軍の動き」の解説
陸軍は、 ムーブ(移動) H(ホールド、駐留) S(サポート、援護) の3つの行動を選択できる。 1.の場合、例えば Spa から Por に向かう場合なら「A Spa - Por」と表記する(ただし、決まった書式があるわけではないので「わかればよい」と別の書式を用いる者もいる。これは他も同じである)。2.の場合、例えば Mos に留まる場合は「A H Mos」と表記する。3.については後述する。なお、この表記はチェスの棋譜に準じている。 陸軍は隣接する陸地のみを移動できる。他方、海軍は、上記3種の行動に加えて、4.C(コンボイ、輸送)を行うことができる。 これは、「陸地 - 海域 - 陸地」と並んでいて、左側陸地の陸軍が右側に移動したいときに行う。間の海域に海軍がいれば、海軍がこの輸送によって仲立ちをし、陸軍に海をまたがせることができる。このときの表記は、例えば左から「Lon - NTH - Bel」であるとすれば、2つに分けて「A Lon - Bel」「F NTH C A Lon - Bel」とする。当然この場合、陸海軍ともにその時点で行動が終了する。また、海軍の移動可能な場所は少々複雑であり、「海域から隣接する海域」「海域から隣接する陸地、またはその逆」「陸地から、同じ海域を共有し、現地点と地続きの陸地」への移動が可能である。ただし、一部に例外が存在し、Bul, Spa, StP の三地域に関しては、「異なる二つの海岸が存在する」と認識されるため、海岸の方角に従って N, S, E, W を命令書の後に付け足さなければならないし、入り方次第では「同じ海域を共有している」ことにならず、移動や支援が行えなくなる場面も存在する。ただし、Kie, Con, Den, Swe については、同じく二つの海岸があるように見えるが、「一つの海岸のみ存在する」ものとして扱える。 プレイヤーは、命令書に自軍の駒の動きを全て書いておき、駒の移動はゲームマスターが判定する。ところが、こうして駒を動かしていくと、駒同士がぶつかり合う局面が発生する。1つの地域には1つの駒しか入れないため、「スタンドオフ」と呼ばれる状態で、両軍共に動くことができない。たとえば、「Mos - Ukr - Gal」で、Mos にロシア軍、Gal にトルコ軍がおり、互いに Ukr に侵攻しようとしていた場合、両軍は元の地点に待機することになる。また、「互いが互いに相手の地域に侵攻しようとした場合」「一方が相手の地域に侵攻、一方がその場に駐留した場合」も同様である。 これでは互いに動けずこう着状態であるが、これを打開するのが S(支援)の存在である。例えば先ほどの「Mos - Ukr - Gal」だが、Ukr には Rum もつながっている。そこで、Rum にもトルコ軍がいたとしよう。このとき、「A Rum S A Gal - Ukr」と書くと、Rum のトルコ軍が、Gal のトルコ軍の Ukr 侵攻を支援したことになる。こうなると、ロシア軍とトルコ軍の Ukr への戦闘力は「1対2」となり、結果 Gal のトルコ軍が Ukr への移動に成功する。戦闘力が高いほうが勝利となるのだ。 また、支援はこうした「移動」だけでなく、「駐留」の支援も行える。こうした時は、「A 支援軍の地点 S H 駐留軍の地点」として表す。こうした攻防によって、互いに領土を取り合っていく。また、支援は、自国の軍だけでなく、他国軍に対しても行うことができる。 戦闘の結果、元いた地点を追われることがある。このときは、最も近い地続きの地域に撤退するが、撤退する場所がないときは、その軍は全滅した、とみなされて盤から外す。 しかし、支援が無効となることもある。それは、支援軍の地点に対して敵軍が侵攻してきた場合である。このとき、支援軍は支援を行う余裕を失い、支援は無効となって単なる駐留になってしまう。これを利用し、敵の戦闘力を減らす戦術も可能である。 支援は、その軍が移動できる場所に限られる。また、支援は1つの軍は1つの軍に対してしかできないが、支援される側はいくつの軍からでも支援を受けることができる。
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