食料危機時代の到来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 01:16 UTC 版)
「G-SAVIOUR」の記事における「食料危機時代の到来」の解説
度重なる宇宙戦争や紛争による土壌汚染、自然破壊、環境変化、無秩序な人口増加、これら人類が永々と続けてきた愚行により、地球の自然環境は壊滅的打撃を被った。特に農耕地の状況は絶望的で回復の目処は一向に立っていない。これを原因として地球の食料自給率は下降の一途を辿り、地球は自給体制を維持することが不可能になっていたため、深刻な食料危機時代が到来した。これの打開策として政府側であるセツルメント国家議会はセツルメント自由同盟へ大きな圧力をかけ、年々セツルメント自由同盟からの食料輸入量が増加していた。しかしセツルメント自由同盟側も豊富に食料を持っているわけではなく、地球へ輸出できる量もたかが知れていた。 このままでは遠からず、社会機構は飢えのために破綻を来するだろうことは誰の目にも明らかだった。その予測し得る破滅を回避すべく、海洋性植物の研究が進められていく。食糧危機打開の研究を続ける機関の一つである、地球の大西洋深海農業研究施設では生物発光物質がリバ博士とガイアのグレーブス博士の手により造られた。この発光物質は人類に未来の扉を開かせるものだった。 しかしそれを良しとしない勢力も存在していた。彼らは俗に大地球主義者と呼ばれており、地球こそが至上の存在であり、セツルメントは従属者に過ぎないというのを思想の要諦としていた。セツルメントを擁するサイドが現在は地球と同等の地位にあるというのが、大地球主義者には許し難く是正すべき現実だった。国家議会は未だに不安定であり、打倒は容易であり、問題は世論に中央集権化の必要性を認めさせることである。彼らにとって食糧危機は絶好のチャンスだといえる。飢えは理性を麻痺させ、空疎な理想など簡単に砕いてしまい、危機感を煽られた地球市民は、食糧の豊富なサイドを武力で支配下に置くことを認めるだろうと予測された。
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