音声多重放送と音多おに蔵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 03:21 UTC 版)
「ドテラマン」の記事における「音声多重放送と音多おに蔵」の解説
本作では、音声多重放送を行っており、本編ではジゾウ語という人間では理解できない言語を話すオニゾウの言葉を、副音声でその言葉の内容を日本語で放送しており、オニゾウの言葉だけでなく、様々な場面でオニゾウによる物語の解説やツッコミが流れるというものだった。音声多重放送アニメにはステレオ放送を行った『ルパン三世(第2シリーズ)』などの先例があるが、副音声を用いたアニメは本作が最初である。 当時はまだ副音声機能が搭載されているテレビが高価だったため、番組の副音声の企画を行っていた玩具会社・サンクテールが音声多重チューナー「音多おに蔵」を発売していた。この「音多おに蔵」はFMラジオ放送とVHF1 - 12chのアナログテレビ音声のみ受信できる仕様で、UHFで放送されていた地域では音声多重放送を実施していても使用する事ができなかった。サンクテールは番組のメインスポンサーでもあり、オニゾウの声を担当した渕崎ゆり子本人が顔出しで「音多おに蔵」を紹介するCMが放送されていた。しかし実際に売れたかどうかが定かではなく、小山高生自身も実物に触れたことがなく、関係者の間では冗談で「CMを流したけれども実物を売る前に会社がつぶれたのでは」と言い合ったという。その小山がようやく目にしたのが、それから十数年後の西武園ゆうえんちでのフリーマーケットで三井秀樹が見つけて手に入れたものだったという。 再放送の際は本放送時に使用したシネテープ(磁気テープ)ではなく、フィルムのモノラル光学トラック(光学音)が用いられるため、テレビ東京やテレビ埼玉などで放送された際には、副音声側の音声は放送されなかった。本放送時に使用された16ミリシネテープの所在も不明となっていたため、再放送の際には副音声が無い状態で放送されていた。AT-Xで再放送の際にも、制作会社に確認したが「副音声素材は現存していない」と返答が来たとされる。
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