震災時の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:48 UTC 版)
「神戸市営地下鉄西神・山手線」の記事における「震災時の対応」の解説
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で地下鉄も被災した。主な被害は 新神戸駅 - 新長田駅間でトンネル支柱の損壊。 三宮駅地下1階の変電所、防災設備、コンコースの損壊。 三宮駅 - 県庁前駅間の換気設備、防災設備の損壊。 上沢駅の変電所、防災設備、コンコース、ホームの損壊。 新長田駅の防災設備、駅入口周辺の損壊。 名谷駅 - 総合運動公園駅間の西行き線の橋脚の損壊。 伊川谷駅のホーム、架線柱の損壊。 特に山手線区はほぼ全線に渡って被災した。翌18日、被害が少なかった板宿駅 - 西神中央駅間の運転を暫定的に再開。板宿駅で折り返しできないため、線路部は被害がなかった新長田駅まで回送させて折り返した。また、名谷駅西側の西神中央行き方の橋脚が損壊したため、名谷駅 - 学園都市駅間は単線運転で再開させた。 一方で、新神戸駅 - 新長田駅間の復旧はめどが立たず、特に三宮駅 - 県庁前駅間、上沢駅 - 新長田駅間で被害がひどく年内の復旧は困難だと予想された。そこで神戸市は復旧完了後に運転を再開させる従来の方法を断念し、応急復旧が終わり次第、運転を再開させ、終電から始発までの夜間に復旧工事を進める工事方法を当時の運輸省(現在の国土交通省)に打診した。運輸省は「安全が保障できない」と却下したが、「震災時の大変なときに市の交通がないのは市民にとってあまりに酷だ」との申告を受け、最終的には徐行や被害が大きい三宮駅・上沢駅・新長田駅の3駅の閉鎖などを条件に運転再開を承諾し、2月16日に北神急行線を含めて市内の鉄道で最も早く全線で運転を再開した。再開後も、復旧工事のため運転時間を3時間程度短縮し、夜間に復旧工事を行った。そして、震災から6か月後の7月21日に正常運転に戻った。
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