電動機方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 15:03 UTC 版)
詳細は電気車の速度制御#電気車と電動機のとおりであるが、主電動機の方式として過去から現在にわたって多く用いられているものは次の三つである。 直流整流子電動機 - 特に過去には直巻整流子電動機が多かった。起動時や低速でトルクが大きく(ただし抵抗を併用)高速になるにしたがってトルクが減少していくという電気車に適した特性を持ち、制御技術としては比較的古くから確立している抵抗制御による速度制御が容易なため広く用いられた。ただし整流子の存在によりある程度以上の回転数にすることができず、保守にも手間がかかる。また抵抗制御では一定の電力を熱として捨てているためエネルギー効率が低く、エレクトロニクス技術の進展により他の方式に移行していった。界磁チョッパ制御では、複巻整流子電動機が用いられる。 単相整流子電動機 - 商用周波数による交流電化には向かず、日本では例が少ない。 三相誘導電動機 - 電源の周波数で決まる速度から大きく変えられないため、かつては利用が難しかったが、パワーエレクトロニクスの発達で自由に周波数を変えるVVVFインバータ制御が実用化され、広く用いられるようになった。直流電動機と比較すると、整流子がなく構造が簡単で保守が容易になり、整流子の分のスペースが必要ないため幅に制約のある台車内でも大出力にしやすく、回転速度を上げて同じ出力でも小型にしやすいなどのメリットがある。 無整流子電動機 - 鉄道車両への採用例は少ない。
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