1960形電車で採用された新機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/07/19 01:14 UTC 版)
「ロンドン地下鉄1960形電車」の記事における「1960形電車で採用された新機構」の解説
1960形電車では従来の1台車1主電動機方式(1両に主電動機2基)から、1台車2主電動機方式(1両に主電動機4基)に変更され、リレーで制御された空気圧でカムシャフトを回転させて主電動機の速度制御をおこなう主制御装置が採用された。このシステムは1両2基の主電動機を制御する方法としてはすでに実績があったが、システムを大変更することなく4基の主電動機を制御するため、主電動機2基が直列に接続され、直列に接続された2基を一組とし、二組を直列と並列につなぎ換えるシステムが採用された。空転防止のため、直列に接続された主電動機のうち1つが他方よりも速く回転すると自動的にリセットする機構が盛り込まれた。従来の台車は駆動軸に軸重をかけるため前後非対称となっていたが、1960形電車ではすべての軸が駆動軸となったため、台車回転中心は台車の幾何的中心に設けられた。 1960形電車では全自動の連結器も採用された。従来の車両では先頭車の向きが固定されており、北または西向(Aエンド)の先頭車は南または東向(Dエンド)の先頭車としか連結できず、セントラル線ハイノールト・ループのように運用によって先頭車の向きが変わる路線での運用に支障をきたしていた。1960形電車の連結器ではほぼすべての配線を2重にもつことで先頭車はAエンド、Dエンドのどちら向きでも運用できるようになった。 従来の車両では駆動軸上の床が一段高くなっていたが、1960形電車では床が平面となった。
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