輪重移動補償
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 08:34 UTC 版)
機関車のように他の車両を牽引する車両の場合、連結器に後部の車両を牽引する力が働く。この作用点の高さが、台車が車体を牽引する力を伝達する点の高さと異なると、車体そのものと台車の両方に、後方へ回転させるようなモーメントが働くことになる。これにより、台車内のそれぞれの車軸および台車間で輪重が変わってくることになる。これを輪重移動と呼ぶ。輪重が大きくなった車軸では粘着限界が大きくなるが、逆に輪重が小さくなった車軸では粘着限界が下がってしまうことになる。 輪重移動防止対策としては、台車から車体への引張力伝達箇所を下げる対策や、台車枠両側に引張棒を設置して仮想的に引張力伝達箇所をレール面上まで下げてしまう対策がある。また1台車1電動機方式の場合は逆に連結器の高さに引張力伝達箇所の高さを上げる対策もある。輪重移動によって空転が発生した場合には、以下に述べる空転滑走再粘着制御などで対処する。
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