陸軍・海兵隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 11:00 UTC 版)
アメリカ陸軍が最初に汎用ヘリコプター(HU)の機種記号を付与した機体がHU-1 イロコイ(1962年の命名法改正に伴いUH-1に改称)であった。この機体は、折からのベトナム戦争において、上記の各種任務に幅広く投入され、HU-1の1を英文字のIと見做した「HUI=ヒューイ」という愛称で広く親しまれた。また、本格的攻撃ヘリコプターとしてAH-1 コブラを開発した際には、本機がベースとされた。 しかしUH-1は、完全装備の小銃分隊を収容できないなど、性能に若干の不足があったため、アメリカ陸軍は、ベトナム戦争中より、UTTAS(汎用戦術輸送機システム)構想の検討を開始した。1972年、UTTAS構想が各社に対して提示され、シコルスキー・エアクラフト社のYUH-60とボーイング・バートル社のYUH-61が候補機として選定された。比較テストの結果として、1976年、YUH-60がUH-60 ブラックホークとして採用された。 一方、アメリカ海兵隊においては、汎用ヘリコプターは陸軍よりは海軍に近い運用法がなされており、主として連絡・観測・救難・武装攻撃に投入された。水陸両用作戦の性格上、航空輸送の所要量が大きいこともあって、軽輸送用途には、HUS-1(CH-34)の後継として採用された輸送ヘリコプターであるHRB-1(CH-46)が投入され、これが半ば汎用ヘリコプターとして広く使用された。1970年には、カナダ軍向けに開発されていたUH-1の双発版であるベル 212をUH-1N ツインヒューイとして採用したほか、2009年より、さらに改良したUH-1Y ヴェノムによる更新が開始された。
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