開発と打ち切り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 13:59 UTC 版)
「VH-71 (航空機)」の記事における「開発と打ち切り」の解説
開発に関しては、AW側が36%、ロッキード・マーティンが31%、ベル・ヘリコプターが27%、と、他社6%(総計64%)で分配される事となっていた。2008年9月には初号機が初飛行テストに成功、2機が完成し、7機が完成間近の状態であった。 ところが、攻撃攪乱と対核兵器電磁波防御能力、さらにはキッチンの付与など、最終的に約1,900項目もの開発要求が次々追加されていき、当初60億ドル(約6,000億円:1ドル100円)だった開発予算総額が112億ドル(1兆1,200億円、イージス艦10隻が建造できる)と大幅に膨れ上がってしまい、1機4億ドル(400億円)と、F-22ラプター約2.5機分はおろか、VC-25エアフォースワン(3億2,500万ドル)より価格が暴騰してしまった事、2009年1月にアメリカ合衆国大統領がジョージ・W・ブッシュからバラク・オバマに交代、オバマ政権による予算削減のプランに入ってしまい、2009年6月には開発契約を破棄され、事実上の計画打ち切りとなってしまった。実現していれば、2017年度までには27機編成の部隊が発足予定であった。 今後、VH-71用に積み立てられた予算はVH-3D・VH-60の改修に充てられる事となった。これに対してアメリカの非営利団体である『政府の無駄に反対する市民(Citizens Against Government Waste)』がこれに異を唱え、老朽化したヘリを使用すべきではないし、予算を注ぎ込んだ計画を中止すべきではない」としている。 2014年5月7日、アメリカ海軍はシコルスキー・エアクラフトのS-92を、次期大統領専用ヘリコプターに決定したことを発表した。
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