長期シリーズもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:43 UTC 版)
「エドガー・ライス・バローズ」の記事における「長期シリーズもの」の解説
バローズの作品の内、初期から最終期まで書き続けていたのは火星シリーズ、ターザン・シリーズ、ペルシダー・シリーズの3シリーズである。これらのシリーズには、共通点がある(特に火星とペルシダー)。 世代交代、主人公交代 1911年から1944年頃まで、30年以上に渡る執筆のため、当然、キャラクターも歳を取る。また、主役は2部(3部)作での冒険を経て結婚し、新たなロマンスは生まれない。 火星の場合はジョン・カーターの息子と娘が、それぞれ第4巻と第5巻の主役を務めている。また、ペルシダーではデヴィッドの子供は登場しないが、友人(ガーク)の息子タナーが、第3巻の主役を務めている。 その後は、他の人物を主役に配置することで、新たなロマンスを読者に提供している(火星シリーズ第6巻~第10巻、ペルシダー・シリーズ第4巻以降)。 しかし、終盤では、最初のヒーローに主役が戻っている(火星シリーズ第8巻以降、ペルシダー・シリーズ第6巻以降)。 ターザン・シリーズの場合も、第4巻では息子のジャックが主役を務めている。しかし、第10巻を境に、ターザンの家庭は影が薄くなり、経年がはっきりしなくなっていく(第7巻では第一次世界大戦に巻き込まれている)。 連作形式 火星、ペルシダーとも、終盤は連作短編(中篇)で構成されている(火星シリーズ第10巻、第11巻。ペルシダー・シリーズ第7巻。及び、金星シリーズ第5巻)。これは、まず火星シリーズ第9巻で試された。この方法の採用は、バローズの体力が衰え、長編を書ききることが出来なくなったためである。 ターザン・シリーズにおいても、終期には中篇・短篇が書かれている(『勝利者ターザン』収録の「ターザンと難船者」、「ターザンとチャンピオン」、「ターザンとジャングルの殺人者」)。ただし、初期においても短編集は存在している(『ターザンの密林物語』)。
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