長井利隆とは? わかりやすく解説

長井利隆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/19 09:41 UTC 版)

 
長井利隆
時代 戦国時代
生誕 文安2年(1445年)
死没 永正12年(1515年)[1]
別名 藤原利隆、斎藤利隆
戒名 清康宗所
墓所 汾陽寺
主君 土岐成頼土岐政房土岐頼芸
氏族 美濃斎藤氏長井氏
父母 斎藤妙純、または、長井利安
兄弟 日護房
長井長弘、氏家行隆室、日根野九郎左衛門尉室
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長井 利隆(ながいとしたか) / 斎藤 利隆(さいとう としたか、生没年不明)は、戦国時代武将。父は斎藤利安[1]、または斎藤妙純[2]。法名は清康宗所[3]。娘に氏家直元の母(氏家行隆室)。子は長井長弘[1][2]

経歴

初め竹ヶ鼻城主(文明10年(1478年)頃 - 明応5年(1496年))だったが、万里集九の漢詩文集『梅花無尽蔵』によると、守護代斎藤利親が戦死したことにより、その跡を継いだ利親の子・利良が幼少のため、長井藤左衛門尉長弘とともに補佐した。『美濃明細記』によると、土岐政房土岐政頼土岐頼芸の執権であったという。明応6年(1497年)、利良後見のため、竹ヶ鼻城から加納城に移ったといわれる。永正13年(1516年)2月、京都妙覚寺の日善上人の法弟であった弟ともいわれる日護房(南陽房)を美濃に招き、美濃国厚見郡今泉の常在寺の住職とした。土岐政房の後継を巡る家督争いでは土岐頼芸方に付いた。その後、頼芸が川手城から大桑城に拠点を移したことにともない、川手城に城代として置かれた[3]。永正12年(1515年)に死去。享年71[1]または天正2年(1530年)に死去[4]。墓所は汾陽寺[3]

書状

瑞林寺文書によれば「藤原利隆」の名で永正8年(1511年)3月、美濃加茂市にある瑞林寺の保護のために禁制[5][6]。『汾陽寺文書』によれば「斎藤利隆」の名で永正2年(1505年7月19日、『八幡神社文書』によれば「長井利隆」の名で永正5年(1508年6月、関市の武芸八幡宮に禁制[7][6]

斎藤道三の父

  • 『江濃記』では、斎藤家の家臣には長井藤左衛門(長弘)と長井豊後守がいる。豊後守は山城国西之岡の浪人で長井藤左衛門に仕官し、数々の合戦で戦功を上げて斎藤氏に仕える。斎藤家が断絶すると藤左衛門とともに領地を分けた。藤左衛門と豊後守は不和になり、豊後守が死去するとその子山城守利政が家督を継ぎ、後に斎藤姓を名乗ったとある。この長井豊後守が利隆であるとすると、「六角承禎書写」にある斎藤義龍の祖父とされる長井新左衛門尉(道三の父)と同一人物の可能性も考えられる。
  • 『古代氏族系譜集成』でも、利隆は斎藤利政(道三)の父とされる。
  • 『美濃国雑事記』の「長井系図」でも長井道利は利隆の子で、更に道利は斎藤道三の弟とされる。
  • 『美濃明細記』では、長井利隆は豊後守であり、長井道利の父で、斎藤道三の義父とされる。
  • なお、『岐阜軍記』にある「斎藤系図」では長井道利は、長弘の子とされる。

登場するテレビドラマ

参考文献

  • 黒川真道編『美濃国諸旧記・濃陽諸士伝記』 出版:国史研究会 1915年
  • 『美濃明細記』
  • 『岐阜市史』

脚注

注釈

  1. ^ 美濃加茂市指定文化財に指定されている。

出典

  1. ^ a b c d 美濃国諸旧記
  2. ^ a b 『古代氏族系譜集成』の斎藤氏系図
  3. ^ a b c 『美濃明細記』
  4. ^ 『岐阜市史』
  5. ^ 瑞林寺所蔵「藤原利隆禁制」[注釈 1]
  6. ^ a b 『岐阜県史 史料編 古代・中世』
  7. ^ 武芸八幡宮所蔵

長井利隆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 16:10 UTC 版)

国盗り物語」の記事における「長井利隆」の解説

美濃実力者土岐頼芸側近美濃きっての大寺鷲林山常在寺住職務め弟の日護房がかつて妙覚寺で道三と学友同士であったことから道三を知り、道三の美濃での仕官世話をした。道三が眼を見張るような策謀で頼芸を守護就けることに成功する及んでその才気感服し老齢で子もないことから道三を養子迎え長井氏家督譲り渡した。その心内で道三の野心薄々感づいていたが、美濃国戦国乱世荒波乗り越えて生き残るためには毒物かも知れぬが高い才覚を持つ道三に舵取り任せるより他ないと考え自身剃髪して隠居した

※この「長井利隆」の解説は、「国盗り物語」の解説の一部です。
「長井利隆」を含む「国盗り物語」の記事については、「国盗り物語」の概要を参照ください。

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