酸素発生システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 12:00 UTC 版)
「ISS ECLSS」の記事における「酸素発生システム」の解説
酸素生成システム(OGS)は、水回収システムからの水を電気分解して酸素と水素を生成するように設計されたNASAの設備である。酸素はキャビンの大気に送られる。ユニットはデスティニーモジュールに設置されている。STS-117宇宙飛行士が実施した船外活動の1つで、システムの使用を開始するために必要な水素ベントバルブが設置された。このシステムは2006年にSTS-121によって提供され、2007年7月12日に運用を開始した。2001年以降、米国の軌道セグメントは、クエストエアロックモジュールの加圧貯蔵タンクまたはロシアのサービスモジュールで酸素を使用していた。2010年10月にサバティエシステムが作動する前に、キャビンから抽出された水素と二酸化炭素は船外に排出されていた。 2011年、アメリカの報道機関であるCBSニュースとニュースマガジンのspaceflightnowは、「OGAに供給された水がわずかに酸性であるため、過去6か月間のOGAはうまく機能していなかった」とステーションフライトディレクターのクリス・エデレンは述べている。「過去数ヶ月間、ステーションの乗組員は、OGA修理装置の配達を待っている間、プログレス供給宇宙船、ヨーロッパの貨物船、ロシアのエレクトロン酸素発生器を訪問して持ち込まれた酸素を使用してきた。OGAは、エレクトロンと同様に、電気を使用して水分子を水素と酸素に分解する。」 Advanced Closed Loop System(ACLS)は、二酸化炭素を酸素と水に変換するESAの設備である。これは、酸素を生成するために地球からの安定した水の供給に依存しているNASAの酸素生成ラックとは大きく異なる。この水生成能力により、貨物の補給に年間400リットルの追加の水を投入する必要がなくなる。処理される二酸化炭素の50%は酸素に変換することができ、単体で3人の宇宙飛行士のためにフルタイムで十分な酸素を作ることができる。二酸化炭素の残りの50%は、生成されたメタンとともにISSから投棄される。ACLSは、NASAの酸素生成ラックを補完する。ACLSは技術デモンストレーターであるが、成功した場合はISSに恒久的に搭載されたままになる。2018年9月に発射されたこうのとり7号に搭載され、デイスティニーモジュールに設置された。
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