進歩勢力の統合に向けて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/13 08:07 UTC 版)
「民主労働党 (韓国)」の記事における「進歩勢力の統合に向けて」の解説
2012年に予定されている総選挙と大統領選挙での勝利を目指して、進歩新党を含めた統合新党を推進するための協議が2011年1月以降進められ6月1日明け方、最終合意に達した。 9月に民労党と進歩新党などが統合して新しい進歩政党を創党することになっているが、民労党と進歩新党の党内では拙速な統合に対する反発も強く、進歩新党の副代表3名が最終合意案に反対を表明するなど9月の新党結成までには紆余曲折も予想されている。 民労党と進歩新党の統合が進行する一方で、民労党と国民参与党(参与党)の統合問題も浮上した。これは盧武鉉前大統領に近い所謂「親盧」グループが結成した参与党との統合を通じた進歩主義政治勢力の拡大と、参与党との統合議論を深めることで進歩新党内統合派の合流を期待する民労党主流派の思惑が背景にあった。こうした参与党との統合問題に対し進歩新党側は「自由主義勢力との野合である」と強く反発した。参与党の合流問題については、27日に趙承洙進歩新党代表が「参与党問題で合意に至らなくても9月25日に創党大会を開催する」との提案を李正姫民労党代表に対して行い李代表がこれを受け入れたことで、ひとまず決着をみた。しかし、9月4日に行われた進歩新党の党大会において民労党との合党案への賛成票が成立に必要な3分の2に満たず否決されたことで、進歩新党との合党議論は解消されることとなった。 参与党との統合を話し合う9月25日の党大会を前にした21日、民労党の元代表である権永吉、姜基甲、千永世の3人は統合に反対する姿勢を明らかにする一方、李正姫代表は代議員への手紙をマスコミに公開して参与党との統合推進を訴えて対抗した。参与党との統合問題を巡り、元代表と現代表がそれぞれ異なる姿勢を示したことで、党内の分裂はより鮮明になった。 党内対立が続く中で行われた25日の党大会にて参与党との統合案への賛否を問う投票が行われたが、成立に必要な3分の2に満たず統合案は否決された。これにより昨年末から続けられてきた進歩勢力統合に向けた動きは何の成果も残せずに漂流する見通しが強くなった。また進歩政治勢力は参与党との統合に賛成した民労党主流派とそれに反対した非主流派、民労党との統合に賛成した進歩新党主流派とそれに反対した非主流派、そして参与党と5つの潮流に分裂することになった。なお党の国会議員6名中、4名が統合案への反対票を投じた。 結局、統合は民労党と進歩新党を離党した沈相奵や魯会燦らが参加する統合連帯、参与党が参加によって行われることになり、11月10日の実務協議で統合方法について合意するに至った。20日、民労党と参与党及び統合連帯の3者は進歩統合政党の建設推進を宣言した。27日の代議員大会で統合案が在籍代議員627名中565名の賛成で承認。12月5日、民労党と参与党及び統合連帯は党の合併を宣言、統合進歩党(進歩党)が事実上発足することになった。12月15日、「統合進歩党」が中央選挙管理委員会に新設合党方式で政党登録されたことにより、民労党は党の歴史に幕を閉じた。
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