通常の概日リズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 01:47 UTC 版)
「概日リズム睡眠障害」の記事における「通常の概日リズム」の解説
健全な概日リズムを持つ人々の中には、早寝・早起きを好む「朝型」(ヒバリ型)の人と、逆に遅く眠り遅く起きる「夜型」(フクロウ型)の人がいる。 朝型か夜型かにかかわらず、通常の概日リズムを持つ人は、 朝は予定した時間に起きることができ、夜は十分な睡眠がとれるように予定した時間に入眠することができる。 望みどおりに、毎日同じ時間に睡眠・覚醒できる。 いつもより早く起きなければならない新生活を始めた後も、数日経てば夜もいつもより早く眠ることができるようになる。例えば、午前1時に眠り、午前9時に起きる習慣のある人が、新しい仕事に就き、月曜日からは午前6時に起きなくてはならなくなったとする。その人は次の金曜日までには、午後10時頃に眠り始め、午前6時に起きることができる。この早い睡眠・覚醒時間への適応は「睡眠相の前進」として知られる。健康な人は、睡眠相を一日におよそ1時間前進させることができる。 研究者らによって時計や光など、時刻情報となるものを排除した特別な施設で被験者に生活してもらう実験が行われた。時刻情報がないと被験者たちは、一日1時間ずつ就寝・起床の時間が遅れていく傾向があった。これらの実験は人の概日リズムの「自由継続周期」は約25時間であることを示したようであった。しかし、これらの被験者は人工的な照明を自分でコントロールすることを許されていたので、主観的夜に付けていた位相の後退を起こしていた。最近の研究では、すべての年齢の成人で自由継続周期が平均24時間11分であることが示された。24時間の昼・夜のサイクルを維持するためには、体内時計は規則的な環境の時刻情報、例えば日の出・日の入り・毎日の繰り返し作業などが必要である。時刻情報は通常の人の概日リズムを、外界と調和させている。
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