迦陵頻伽とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 迦陵頻伽の意味・解説 

かりょうびんが【×迦陵頻×伽】

読み方:かりょうびんが

《(梵)kalaviṅka音写。妙声・美音妙音などと訳す》雪山(せっせん)あるいは極楽浄土にいるという想像上聞いて飽きることない美声によって法を説くとされ、浄土曼荼羅(まんだら)には人頭身の姿で表される


迦陵頻伽

読み方:カリョウビンガ(karyoubinga)

仏教で、極楽にいるという


迦陵頻伽

読み方:カリョウビンガ(karyoubinga)

仏教雪山または極楽にいるという想像上


かりょうびんが 【迦陵頻伽】

梵語カラヴィンカ(Kalavinka)の音写(歌羅頻伽・羅頻伽などとも)。漢訳は妙声・好声・美音など。仏教極楽にいる声のよいとされ、顔は人間美女の顔だという。男面のものはいないとして世にないものを「迦陵頻伽の雄鳥」などという。インドにいるブルブルという雀類原形だともいう。略して迦陵頻頻伽

迦陵頻伽

作者空谷あかり

収載図書ことりたちのものがたり
出版社集英社
刊行年月2005.9
シリーズ名集英社スーパーダッシュ文庫


迦陵頻伽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/13 09:01 UTC 版)

『阿弥陀経変相』に描かれた迦陵頻伽
迦陵頻伽文の金銅華鬘国宝中尊寺

迦陵頻伽(かりょうびんが、迦陵頻迦迦陵嚬伽)は上半身が人で、下半身が仏教における想像上の生物。サンスクリットのカラヴィンカ(kalaviṅka)の音訳。『阿弥陀経』では、共命鳥とともに極楽浄土に住むとされる。

殻の中にいる時から鳴きだすとされる。その声は非常に美しく、仏の声を形容するのに用いられ、「妙音鳥」、「好声鳥」、「妙声鳥」、「逸音鳥」、「妙声鳥」とも意訳される。また、日本では美しい芸者花魁(おいらん)、美声の芸妓を指してこの名で呼ぶこともあった。

一般に、迦陵頻伽の描かれた図像は浄土を表現していると理解され、同時に如来の教えを称えることを意図する。中国の仏教壁画などには人頭鳥身で表されるが、日本の仏教美術では、有翼の菩薩形の上半身に鳥の下半身の姿で描かれてきた。敦煌の壁画には舞ったり、音楽を奏でている姿も描かれている。

描かれている場所

迦陵頻伽の壁画(大阪市平野区・専念寺)
  • 大徳寺(京都)内に千利休が建立した金毛閣の中に長谷川等伯の筆になる秀逸な迦陵頻伽図がある。
  • 群馬県渋川市伊香保町水沢214の水澤観音の本堂正面右側天井画に凶暴な鷲の爪をもった天女の図があるが、作者は不明。
  • 岐阜県各務原市鵜沼宝積寺町に日本最初の国際女優川上貞、芸名川上貞奴、通称「貞奴」が晩年に建てた萬松園という別荘がある。命名者は伊藤博文。火曜日午前のみの公開で、特に仏間は非公開であるが、外から眺めることは許されている。その天井に艶やかな迦陵頻伽が描かれている。
  • 東福寺(京都)三門楼上天井図に描かれている。
  • 知恩院妙心寺(京都)の三門楼上の天井画にも描かれている(通常は非公開・特別なときだけ公開)
  • 神奈川県三浦市の妙音寺には秀逸な石仏がある。
  • 大阪府大阪市平野区専念寺では日本一綺麗な迦陵頻伽を見ることできる[1]
  • 大阪府大阪市天王寺区城南寺町誓安寺の本堂には、江戸時代の極彩色で描かれた、大きな迦陵頻伽と天人の壁画が描かれている(通常非公開・彼岸会など法要の際に拝見可能)[2]

その他

極楽浄土の迦陵頻伽と共命鳥(ぐみょうちょう)。『阿弥陀経和訓図会』(1864年刊)の挿絵
  • 迦陵嚬伽岡(迦陵嚬伽の丘) - 岩手県一関市千厩町にある標高215mの。迦陵頻伽がこの地の老松で翼を休めていたのを巡行中の僧侶が目撃したと伝えられている。
  • 迦陵頻(かりょうびん) - 仏教行事の舞楽。迦陵頻伽の舞を表現しており、蝶をモチーフとした胡蝶と対で舞われる(「番舞(つがいまい)」と呼ばれる)。
  • 1962年11月1日発行の「第3次動植物国宝切手」、次いで1966年7月1日発行の「新動植物国宝図案切手」(ローマ字入り)(凹版)、さらに1972年4月10日発行の「新動植物国宝図案切手」(灰)の120円切手の図案(三種類で色や印刷方法が異なる)として、中尊寺金色堂の華鬘(けまん)[3]に描かれた迦陵頻伽が採用された。

脚注

  1. ^ 一向山専念寺
  2. ^ 浄土宗護念山誓安寺は安土桃山時代の創建。本堂は江戸時代初期のもの。
  3. ^ 仏堂の長押(なげし)などに飾る団扇状の装飾。古代インドで貴人に奉げられた生花に起源があるとされる。

関連項目


迦陵頻伽(かりょうびんが)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 06:59 UTC 版)

聖伝-RG VEDA-」の記事における「迦陵頻伽(かりょうびんが)」の解説

迦楼羅王の妹。病弱ながら天界一の歌姫と言われている。帝釈天によって無理矢理居城から連れ出され帝釈天の世を祝う宴の席で歌うことを強要される。歌わなければ姉を罰すと言われ最後の力を振り絞って歌った後、体調悪化により病死。その遺体帝釈天飼っているに喰われてしまう。

※この「迦陵頻伽(かりょうびんが)」の解説は、「聖伝-RG VEDA-」の解説の一部です。
「迦陵頻伽(かりょうびんが)」を含む「聖伝-RG VEDA-」の記事については、「聖伝-RG VEDA-」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「迦陵頻伽」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「迦陵頻伽」の関連用語

迦陵頻伽のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



迦陵頻伽のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
中経出版中経出版
Copyright (C) 2025 Chukei Publishing Company. All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの迦陵頻伽 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの聖伝-RG VEDA- (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS