近代・現代の折り紙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 15:04 UTC 版)
1950年代には、日本の吉澤章、高濱利恵、イギリスのロバート・ハービン、アメリカのリリアン・オッペンハイマー、サミュエル・ランドレットらを中心とする国際的な折り紙サークルが形成され、折り紙が世界的に普及した。 1983年(昭和58年)に発売となった、『ビバ!おりがみ』(前川淳・笠原邦彦 著、ISBN 4387891165)、および1989年(平成元年)に発売となったFolding the Universe(ピーター・エンゲル著)が皮切りとなり、近年複雑な作品も作られるようになった。前川淳によって創始された「折り紙設計」(これは、目的とする形状から折り方を求めるという、数理的には逆問題を解くことに相当する)の技法は特に大きな影響を与えており、これにより初めて複雑な作品を合理的にデザインできるようになった。 「Perrocaliente Peti peto(ペロカリエンテ メガネ拭き プッチペット)」は、形状を記憶する布で出来ており、手元で転がすなど刺激を与えることで、記憶された折り紙の形へ戻る性質がある。 現在、日本国内では日本折紙協会、日本折紙学会の両団体が存在する他、アメリカ・イギリスなど各国にも折り紙団体が結成されており、愛好者間の交流を深めている。インターネットの普及などにもよって情報伝達の速度はいっそう上昇し、以前では考えられなかった速度で技術開発が進められるようになっている。 折り紙用紙は広く市販されている。日本では、折り上げられた作品を売る自動販売機が日光東照宮(栃木県日光市)近くに設置されている。また来客をもてなす意味で折り鶴などを置く店舗・ホテルもある。
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