近世の墨跡とは? わかりやすく解説

近世の墨跡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 17:29 UTC 版)

禅林墨跡」の記事における「近世の墨跡」の解説

江戸時代初期大徳寺には第154世・沢庵宗彭、第157世・江月宗玩、第171世・清巌宗渭の3人の能書いわゆる大徳寺三筆現れた。彼らの間では、仏名詩句などを太い線からなる一行大書した一行書が流行し茶掛けとして珍重された。日本の禅生まれたそのような中国風を脱した書が近世の墨跡であり、この形式は現在にも受け継がれ墨跡主流となっている。 一方近世になると江戸幕府政教分離政策によって、五山政治的な力を失い禅僧社会との距離感失調した。そのことが書にも反映し字画極限まで肥え塗り込めた墨にわずかばかりの白い隙間があるという印象無法の書が生まれた白隠慧鶴の書がその代表で、社会との距離感失ったその書は、戦後前衛書起点となった

※この「近世の墨跡」の解説は、「禅林墨跡」の解説の一部です。
「近世の墨跡」を含む「禅林墨跡」の記事については、「禅林墨跡」の概要を参照ください。

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