輸送船としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 07:36 UTC 版)
「ナッチャンWorld」の記事における「輸送船としての利用」の解説
東北地方太平洋沖地震の発生に際し、自衛隊の要請を受け被災地への緊急災害援助部隊派遣のために同年3月14日 - 16日にかけて臨時運航された。更に北海道の要請も受けて、3月20日にも被災地への支援物資輸送の為に運航された。 2011年(平成23年)夏から秋にかけて、左舷後部の車両出入口にランプを増設した。11月10日からおこなわれる陸上自衛隊の日出生台演習場での訓練のため、北海道の苫小牧港から大分県の大分港まで90式戦車4両と89式装甲戦闘車10両等を輸送した。この航海は訓練期間中待機だったため、合間に別の陸上自衛隊の部隊を九州各地から九州の島嶼部に輸送し、この航海で大分県大分市大分港及び別府市別府港、鹿児島県奄美市名瀬港及び志布志市志布志港、長崎県対馬市厳原港への寄港実績を作った。 自衛隊の装備費縮減のため、防衛省がPFIにより建造した高速フェリーを民間と兼用する構想が2013年(平成25年)7月に報道されるなど、同一の船舶を民間と共用で利用する構想が度々報じられているが、「ナッチャンWorld」については2011年(平成23年)2月、同省が姉妹船の「ナッチャンRera」とともに、離島奪還作戦に不可欠な高速輸送艦艇として利用することを検討している旨を報じられたことがある。 2012年(平成24年)夏以降運航していなかったナッチャンWorldを、防衛省は大災害などに備えるとの名目で2014年(平成26年)度、約3億5千万円で借り上げた。 2016年3月、双日・津軽海峡フェリー・新日本海フェリー他8社が設立した高速マリン・トランスポート株式会社が本船を保有することとなり、同社と防衛省の間で使用契約が結ばれた。平時は高速マリン・トランスポートが本船を運航し、民間収益事業のほか自衛隊の訓練や災害派遣に使用。有事には防衛省が高速マリン・トランスポートから提供を受け、自衛隊員や武器の輸送に用いる。 2021年9月 令和3年度陸上自衛隊演習にて軽装甲機動車や74式戦車、90式戦車等の輸送に使用された。
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