車体軽量化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 02:23 UTC 版)
従来の鉄道車両の構造では、土台となる「台枠」に強度の相当部分を負担させたのに対し、10系では台枠中央部全長を貫通していた中梁を省略し、台枠側梁、構体、屋根、側板、妻板、そして波型鋼板(キーストン・プレート)の床を組んだ車体全体で衝撃を分散負担する「セミ・モノコック構造(準張殻構造)」を採用した。 モノコック構造は、元来、重量制限の特に厳しい航空機のために考案されたものであり、戦後の航空技術開発禁止に伴う技術者の移籍により、その理論および設計ノウハウが鉄道車両開発にも移転され、日本の鉄道車両でも実現可能となったものである。 梁や柱は、重い形鋼の加工品から、薄い鋼板のプレス一体成型品に置き換えられて軽量化と工数の低減が図られ、また溶接の最適化やひずみ除去技術の進歩等によって側板厚の削減(2.3 mm → 1.6 mm)が実現するなど、車体の大幅な軽量化が可能となった。
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