趙への援軍とは? わかりやすく解説

趙への援軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 16:07 UTC 版)

信陵君」の記事における「趙への援軍」の解説

紀元前258年長平の戦いにて趙軍を大破した秦軍が、趙の首都邯鄲包囲した安釐王は趙の救援要請に対して晋鄙将軍任じ援軍を出すことは出したが、そこで秦から「趙の滅亡時間の問題であり、援軍送れば次は魏を攻める」と脅されたため、援軍国境留めおいて実際に戦わせようとはしなかった。信陵君の姉は趙の平原君の妻になっていたので、信陵君に対して姉を見殺しにするのかとの詰問何度も来た。信陵君はこれと、趙が敗れれば魏も遠からず敗れることを察していたため、安釐王に対して趙を救援するように言った受け入れられず、しかし見捨てることも出来ぬ信陵君自分食客による戦車百乗を率いて自ら救援行こうとした。 この時、侯嬴見送り群衆中に居たが、素っ気なかった。信陵君自分死地に向かうのに何だろうか、と態度が気になり、一人引返した。ここで侯嬴は「戻ってこられる思っていました」と信陵君に策を授ける。「信陵君の手勢だけでは少数すぎて犬死なるだけであり、国軍を動かすべきです。国軍命令を下すための割符は王の寝室にあるとのこと。これを王が寵愛する如姫に盗ませなされ。如姫信陵君のためなら何でも行うでしょうと言い、これに従って割符得た続いて侯嬴は「割符持って将軍晋鄙疑ったならば、朱亥将軍を殺させ軍の指揮権奪いなされ」と説いた。これを聞いた信陵君涙した。「晋鄙将軍歴戦猛将割符見て指揮権渡さないだろうから、殺さざるをえない」と悲しんだためである。しかし断じて朱亥所へ行った朱亥は「貴方は一介肉屋に過ぎない私を度々遇されましが、礼を言いませんでした小さな礼は答えならない思っていたからです。今、貴方の窮地に命をもって救わせて頂きます」と答えた信陵君出立する際、侯嬴は「この老体では役に立てませんので、この生命手向けさせて頂きます」といった。 そうして信陵君国境の城に出向き、軍を率いていた晋鄙将軍割符見せて交代するよう言ったが、晋鄙はやはり確認のための伝令を出すと言ったこのためやむなく朱亥40斤の金槌晋鄙命令違反として撲殺し、丁重に埋葬した。なおこれに前後して侯嬴は、約束守り信陵君がいる方向自刎した。 信陵君はまず、兵が魏に戻れないことも考え親子従軍している兵は親を、兄弟従軍している兵は兄を帰し、また一人っ子の兵も孝行させるために帰した。そうして残った兵を率いて戦い秦軍退けた勝利したものの勝手に軍を動かしたことで安釐王大きな怒りを買う解っていたので、兵は自分命令従っただけで罪はないとして魏に帰し自分と食客は趙に留まった。趙は救国の士として信陵君歓待し、5城を献上しようとした最初信陵君もそれに応じようとしたが、食客に諭され、以後固辞した。 趙に滞在中、信陵君博徒の間に隠れていた毛公味噌屋身を隠していた薛公に、会ってがしたい使者出した断られた。すると自ら徒歩で彼らのもとへ趣き両者語り合って大い満足した。しかし平原君はこの事を聞いて信陵君名声高いと聞くが、そのような者たちと交わるのか」と馬鹿にした。姉である平原君の妻が信陵君訪れると、出立準備をしていた。信陵君は「私は賢人と話をしたいと思ったが、毛公薛公が居なかったため出向いた。お二方は趙にいた頃から賢人聞いており、会ってもらえないかもと思っていたほどの人。平原君賢人思ったから魏王背いてまで私は趙を救ったが、その語らいを恥と言う外面だけを気にする方のようだ。もはや平原君関わりたくない」と国外へ去ろうとした。これを聞いた平原君は、信陵君が居るからこそ趙は秦に攻められていないこともあり、去られては大変と冠を脱いで謝罪した。これを聞いた平原君食客達の半数が、身分に関係なく才を処遇する信陵君下に集まったと言う

※この「趙への援軍」の解説は、「信陵君」の解説の一部です。
「趙への援軍」を含む「信陵君」の記事については、「信陵君」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「趙への援軍」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「趙への援軍」の関連用語

1
8% |||||

2
8% |||||

趙への援軍のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



趙への援軍のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの信陵君 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS