割符とは? わかりやすく解説

さい‐ふ【割符】

読み方:さいふ

中世遠隔地送金するために組んだ為替手形。わりふ。切符(きりふ)。


わっ‐ぷ【割符】

読み方:わっぷ

「わりふ」の音変化。「糸(いと)—」


わり‐ふ【割(り)符】

読み方:わりふ

木片などの中央証拠となる文字記し、また証印押して二つ割ったもの。当事者どうしが別々に所有し後日その二つ合わせて証拠とした。符契符節割り札。わっぷ。

後日証拠となるもの。

「握る—は通用しない」〈漱石虞美人草

⇒さいふ(割符)


わっ‐ぷ【割賦/割符】

読み方:わっぷ

《「わりふ」の音変化

負債代金などを月賦年賦などで何回かに分割して支払うこと。かっぷ。

何回かに割り当てて配ること。配分

夫々に高にあはせて—いたすつもり」〈地獄楽日記


割符

読み方:サイフ(saifu)

遠隔地送金するために用いられ為替手形

別名 切符


割符

読み方:ワップ(wappu)

江戸時代鎖国体制下の長崎における唐人との貿易に、長崎奉行所のもとで唐船船頭発給され証文


割符

作者陳舜臣

収載図書神獣の爪
出版社徳間書店
刊行年月1992.3

収載図書神獣の爪
出版社中央公論社
刊行年月1996.8
シリーズ名中公文庫


割符

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/14 02:22 UTC 版)

割符(さいふ/わっぷ)とは、中世日本において遠隔地間の金銭取引などの決済のために用いられた証紙で、日本における為替の元となった。

後世の為替と同じ様に先に相手先近くの商人が商品購入のために発行した割符を購入して相手先に送り、相手が受け取った割符を発行者に換金を要求してその代金をもって決済する仕組であった。

鎌倉時代には荘園からの年貢を実際に運ぶ手間を省くために用いられたが、室町時代に入ると商業取引上の決済手段としても用いられ、京都奈良兵庫津などとの主要商業都市には割符屋・替銭屋と呼ばれる専門業者が発展するに至った。江戸時代に入ると、大坂を中心とした金融網の形成によって全国的な為替制度へと発展することとなった。

「わりふ」と読む場合(=漢字では「割り符」とも書く)では、決済手段の意図から離れた目的にも使われている。文字やしるしを木片や竹片などに書き、それを二つに割って、それらを別々に所有しておき、のちに二つを合わせて両者の互いの真偽確認の証拠とした。

参考文献

関連項目

  • 替銭
  • 勘合 - 勘合符という割符を主に用いた貿易
  • 虎符中国語版 - 中国で使用された刻印のある金属製の虎型の板で、将軍が兵を徴発する権利を証明するものとして天子から与えられた割符。のちにベトナムや朝鮮などでも使用された。
  • 魚袋 - 割符が装飾化した装飾品。

「割符」の例文・使い方・用例・文例

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