角谷静夫による貢献とは? わかりやすく解説

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角谷静夫による貢献

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 17:01 UTC 版)

ゲーム理論」の記事における「角谷静夫による貢献」の解説

角谷の不動点定理」も参照 『ゲームの理論と経済行動』執筆していた1940年頃フォン・ノイマンらは凸集合分離定理用いたミニマックス定理の証明着想したが、当時数学は彼らの要請には不十分なものであった。そこで、フォン・ノイマン当時プリンストン高等研究所勤務していた日本人数学者角谷静夫凸集合用いて一般化されブラウワーの不動点定理証明するよう命令し角谷1941年発表した論文 "A generalization of Brouwer's fixed point theorem" においてそれを証明した。 この定理は多値関数適用するのに非常に適切な形をしており、その後今日まで多く分野用いられるようになり、「角谷の不動点定理」として広く知られるようになった。特に、Nash 1950が n 人ゲームナッシュ均衡存在証明するために角谷不動点用いたことは有名である。また、1954年にはライオネル・マッケンジーアロー=ドブルーとは独立角谷の不動点定理用いて一般均衡存在定理証明している。角谷論文中で自らの不動点定理応用例として2人ゼロ和ゲームミニマックス定理証明しているが、その証明において各プレイヤー相手混合戦略に対して最適な混合戦略選択することが明示的に仮定されている。このことに対してハロルド・クーンジョン・ナッシュ論文集の「解説」の中で「もし角谷静夫が n 人ゲームについて考察行っていたなら、彼がナッシュ均衡存在示してしまっていたであろう」と評価している。 1943年『ゲームの理論と経済行動』書き上げられると、フォン・ノイマン角谷校正をさせた。フォン・ノイマン戦時中米国内日本人行動制限され捕虜のような存在だったのでそういった仕事をさせたと語った角谷『ゲームの理論と経済行動』原稿読んだ最初日本人とされる角谷戦後交換船日本に帰国大阪大学教授就任している。

※この「角谷静夫による貢献」の解説は、「ゲーム理論」の解説の一部です。
「角谷静夫による貢献」を含む「ゲーム理論」の記事については、「ゲーム理論」の概要を参照ください。

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