観光ツアーとマグマだまり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/27 01:15 UTC 版)
「スリーヌカギガル」の記事における「観光ツアーとマグマだまり」の解説
冬季は雪に閉ざされるために、マグマだまりへの観光ツアーは5-10月の季節限定で開催される。レイキャビックのホテルまでバスで送迎が行われるが、直接集合場所のBlue Mountain parkingに集まることも可能である。レイキャビックから国道1号線経由の国道417号線で、車で20分ほどの場所である。火口までは417号線から45分程度3.5kmのトレッキングが必要とされる。付近は大小の火口や火山が点在する火山地帯で、割れ目噴火の跡(ギャオ)を簡易的な橋で渡ってスリーヌカギガルに接近する。スリーヌカギガルはそういった火口群の1つであり、3270平方メートルの面積の大半は平坦でありゴツゴツとした溶岩に覆われている。火口の周囲は35-50mほど隆起しており、麓にはツアー会社が設置した仮設のウエルカムハウスが設置されている。ピークを登るには10分ほどかかる。入り口は直径4メートルの円形であるが、その後すぐに内部は広くなる。底部までの120mをワイヤーで吊るされたカーゴで6分かけて降下する。ツアーに必要とされる時間は5-6時間で、内部に滞在する時間は40分程度。内部は気温6度程度で一定している。マグマだまりはビール瓶のような形状をしており、下部では直径50m×70mほどの広さ(バスケットコート3枚分)があり「自由の女神像」やハットルグリムス教会がすっぽり入る空間がある。底部には南西の方向へ更に深部に続く火道があるが、先細りに狭くなり火口から213mの地点で這って進めないほど狭くなり、それ以上深部の探索は行われていない。マグマだまりの内部では多彩な色彩の鉱物を見ることが出来るが、岩石の採取は禁止されている。 麓のウエルカムハウスは、毎年の観光シーズンが終わると解体され、ヘリコプターで運び去られる。ウエルカムハウスでは、ヘルメットや落下防止のハーネスなどが保管されている。また全員が昇降を終えるまで、地元の伝統的な羊肉を使ったスープが振舞われる。観光ツアーは2012年には1か月間だけであったが、2018年には5か月間にわたって開催された。費用は日本円で4万円/人程度。
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