裏田館長下の改修と電算化への対応
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「東京大学総合図書館」の記事における「裏田館長下の改修と電算化への対応」の解説
岸本館長下の改修以降、総合図書館では大きな改修は行われてこなかったが、1981年(昭和56年)に館長に就任した裏田武夫の下で、1983年(昭和58年)から再び全面的な改修が行われることになった。改修の要となったのは、開架図書の充実である。岸本館長時代に3階閲覧室に新設されていた開架閲覧室は、身分証を預けて利用する仕組みであり、実質的には安全開架式というべきものであった。しかもその冊数も4万冊程度であり、比較的充実した公共図書館や学内の生協書籍部では10万冊程度が並べられていることと比較すれば、十分とは言い難い状況であった。裏田館長は開架閲覧室の運用を改めて手続きなく書架を利用できるように運用を変更することとした上で、3階開架閲覧室における書架の追加、3階ホールへの書架設置、4階の開架閲覧室への変更などによって、利用性と収容冊数両方の向上を図る方針を決めた。またその他にも入り口の自動ドア化、不正帯出防止のためのブックディテクションシステムの導入、雑誌閲覧室の強化拡充、職員厚生施設の整備、電動集密書架の導入など、さまざまな改善が行われることとなった。改修工事は後任の山﨑弘郎館長にも引き継がれ、4期に分けて行われた。また、改修と同時並行で従来から構想されていた業務の電算化が実施されることとなり、1986年1月には総合図書館に日立製の大型コンピュータHITAC M-260Dが搬入され、3月3日からは目録サービス等の一部サービスを開始した。5月には開架図書の貸出が電算化され、7月にはオンライン目録OPACによる蔵書の検索サービスが開始された。一連の改修は1987年(昭和62年)3月までに概ね終了した。
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