被疑者Bを逮捕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 14:51 UTC 版)
「名古屋市中区栄スナックバー経営者殺害事件」の記事における「被疑者Bを逮捕」の解説
事件翌日の2002年3月15日、事件直前の同年3月上旬に現場近くの別のスナックを客として訪れ「タレントと付き合いがある」と名乗っていた男Bが、この店の女性経営者が目を離した隙に現金4000円を盗んで逃走する窃盗事件を起こしていたことが判明した。 事件現場スナックで飲んでいたビール瓶に指紋の拭き残しがあったこと、客を装って店内にある金品を盗む手口などに加え、Bは1983年に無銭飲食などを繰り返した末に金に困り、殺人を犯して現場から金品を盗むという、類似性の強い経緯による殺人・窃盗事件を起こした前科があったことから、愛知県警は本事件との共通点に注目し、同日に被疑者Bを窃盗容疑で指名手配し、その行方を追った。 同日夜、名古屋市中区金山のスナックで無銭飲食をして逃げた男の遺留品から被害者女性の名刺が発見されたため、捜査本部は「スナックで無銭飲食をした男はBで、金山周辺に潜伏している」として、金山駅や同駅周辺の繁華街などに重点を置いて捜査した。 翌2002年3月16日午後4時半頃、金山駅北口付近の路上を捜索していた捜査員が路上を歩いているBを発見し、特別捜査本部が設置された中署に任意同行した。 中署は既に前述の窃盗容疑での逮捕状も用意していたが、取り調べで殺人事件について追及したところ、Bは「金を奪う目的で客を装い店内に入ったが、口論となったことから女性を殺害した」と供述し、容疑を認めたため、被疑者Bを強盗殺人容疑で逮捕した。 取り調べに対し、Bは性的暴行目的を装うために着衣を工作したことを認めたため、捜査本部は「捜査を混乱させる狙いがあった」とみて取り調べた。Bは逮捕された際、所持金はわずか10円しかなく、無銭飲食に使うための他人の名刺を数種類持っていた。 逮捕後、被疑者Bは事件翌日(2002年3月15日)にも窃盗目的で、同市熱田区内の別のスナックに客を装って訪れていたことが判明した。 被疑者Bが逮捕された2002年3月16日、名古屋市内の斎場で女性の葬儀が営まれ、夫は荼毘に付された妻の骨片の一部を「これからも一緒だ」と、自ら口に押し込んで飲み込んだ。その直後、夫の携帯電話に愛知県警の捜査員から電話がかかり、被疑者としてBが逮捕されたという一報を知った。 2002年3月17日までの捜査の結果、逮捕されたBは事件直前に現場周辺で無銭飲食を繰り返した際、19年前の1983年2月に長野県諏訪市内で起こした殺人・死体遺棄事件の際や、1999年に詐欺容疑などで逮捕された際と同じ偽名を使用していたことが判明した。
※この「被疑者Bを逮捕」の解説は、「名古屋市中区栄スナックバー経営者殺害事件」の解説の一部です。
「被疑者Bを逮捕」を含む「名古屋市中区栄スナックバー経営者殺害事件」の記事については、「名古屋市中区栄スナックバー経営者殺害事件」の概要を参照ください。
- 被疑者Bを逮捕のページへのリンク