血族と姻族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 03:59 UTC 版)
血族法において血縁の繋がっている者(血縁関係にある者)を血族という。日本の旧民法では「血統ノ相連結スル者ノ関係」と定義されていた(旧民法人事編19条1項)。血族には自然血族と法定血族とがある。なお、「血族」の概念はあくまでも法的な観点から決定される点に注意を要する(自然の血縁関係がなくとも養子縁組は血族を擬制し、他方、生物学上の血縁関係があっても非嫡出子は父や父の血族との関係を生じるためには父の認知が必要となる(民法第779条))。 自然血族相互に自然の血縁関係(生物学上の血縁関係)にある者を自然血族という。直系・傍系を問わない。また、法律上の婚姻によるか否かを問わない(ただし、日本の現行民法では嫡出推定、認知、親権、氏、扶養、相続などの点で法律上の差異がある)。 法定血族法律の規定により血族とされる者。準血族あるいは人為血族ともいう。日本の現行民法では養子縁組による血族関係のみが法定血族となっている。明治民法(旧728条)では養子関係のほか継親子関係(父の後妻と先妻の子との間)や嫡母庶子関係(父の家に入った父から認知された庶子と父の妻との間)も法定血族とされていたが、現行民法では姻族関係にとどまる。 姻族配偶者の一方からみて他方配偶者の血縁関係にあたる者。婚姻関係にある配偶者の一方が、単独で養子として縁組を行った場合、養親と他方配偶者との間に姻族関係が成立するかについては見解が分かれる。
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