芸能人によるステマ問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/28 17:29 UTC 版)
「ペニーオークション詐欺事件」の記事における「芸能人によるステマ問題」の解説
ペニオク詐欺事件が発覚したことにより、ワールドオークションで高額商品を格安で落札購入した旨の内容(例として市場価格4万5000円~7万円の高額商品を1,080円と低額で落札購入した内容)を、自分のブログで投稿していた複数の芸能人が追及された。その結果、実際には落札していないのに落札したかのように装って、ウェブサイトを紹介していたステルスマーケティング(ステマ)であったことが判明した。 ワールドオークションの運営会社役員は、芸能人にブログでのステマ投稿を依頼し、その後でサイト上で複数の芸能人ブログを記載した上で「なんと! 商品を買っている芸能人も多数!」と文言で紹介し、ペニオクサイトであたかも高額商品を格安で落札購入できるかのようにやらせ宣伝工作していた。 問題視された芸能人のブログ投稿には、「(業者から提供された)高額商品を所持している場面」や「オークションで低額で落札している場面」の写真を掲載したり、記事タイトルを含め文章で具体的な金額を明示して格安だったと強調したことなどが共通しており(一部例外あり)、特定のペニオクサイトをサイト名とURL付きで紹介していた。またこれらのステマでは、高額商品以外にも5万円から40万円までの現金が、サイト運営業者から「紹介料」として芸能人へ支払っていたことが判明した。 「ペニオクサイトのステマ投稿に関与していた芸能人は20人以上」とされたが、そのうち8人の芸能人が特定されて報道されて謝罪した。小森純のように、この影響で一時的にブログを閉鎖する者もいた。また永井大のように逮捕された業者との関係が明らかではないペニオクサイトを紹介していた芸能人も、ステマ投稿を認めて謝罪するケースもあった。 そのうち、菜々緒や東原亜希は謝罪はしたものの「現金は受け取っていない」と主張し、菜々緒は「問題サイトの認識がないまま掲載したこと」については謝罪しつつも「サイトを紹介しただけで落札したとは書いてない」「嘘の投稿をしていたわけではない」として、他の芸能人との違いを強調した。 ワールドオークションについて、ステマ投稿していたほしのあきなど、数名の芸能人が警察から事情聴取を受けた。サイト運営者が逮捕された12月7日、ほしのは京都府警の事情聴取を受け「友人の松金ようこから紹介され、指示された文面をブログに掲載して30万円の謝礼を受け取った。ペニオクの仕組みは理解しておらず、サイト運営者らとも面識はなかった」と釈明した。松金も「私がほしのさんに勧めた」と事実を認めた。 ウィキブックスに軽犯罪法第1条関連の解説書・教科書があります。 警察はブログで嘘の投稿をしていた芸能人に対しても刑事事件としての立件を検討したが、「ペニオクサイトの実態を知らなかった」と主張されたため詐欺罪での立件は断念、消費者に誤解を与える虚偽の説明をしたことを「人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした」に該当するとして軽犯罪法(第1条34号)を適用することについても、公訴時効(1年)が成立したため立件できなかった。 多数の芸能人がステルスマーケティングを行っていたことが明るみに出たことから、約13,000人の芸能人ブログを運営するサイバーエージェントは、ステルスマーケティング対策として、規約違反を繰り返した芸能人のアメーバブログを利用停止とすることを明らかにした。
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