色材と特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 17:25 UTC 版)
えんじ色の色料には、かつてはもっぱらコチニール抽出液をレーキにした真正のカーマインが用いられたが、非常に高価で、耐光性が低いため、21世紀現在では顔料メーカーもほとんど生産しておらず、合成アリザリンによるレーキ顔料やアントラキノン顔料などが用いられている。絵具の色名には、カーマイン、クリムゾンといった名が使用される。
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色材と特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 00:19 UTC 版)
日本茜が属する茜科には六千種近い種類があり、それぞれ茶色と黄色の染料として使用可能なコーヒーやクチナシもこの科に属する。 日本茜のオレンジ色の根には、鮮やかな緋色を出す赤色色素プルプリン(パープリン)のほかにも何種類もの化学物質が含まれている。これらの化学物質から色素を抽出するのはかなり手間がかかるため、緋色の染色法は室町時代〜江戸時代初期に一度途絶え、茜の色といえば暗い赤色になった。その上日本茜の根は細く、必要量を得るのに苦労するため、草木染などを専門とする人でも中国で薬用に栽培されている生薬の茜根を輸入して使うことが多い。染色家の宮崎明子が1997年にかけて、延喜式や正倉院文書などを参考にして、もろみを併用することで日本茜を使って古代とほぼ同じ鮮やかな赤色を染める技法を再現した。アカネの薬用効果は止血や通経など、血液にまつわるものが多い。 ちなみに、現在一般に用いられる茜色(ローズマダー)の絵具は合成のアリザリンを顕色材としている。英国の一部のメーカーには天然のアカネの色素から抽出した絵具も存在するが非常に高価である。天然顔料と合成アリザリンとは微妙に色目が違うが、天然か合成かの違いは成分に前記のプルプリン(パープリン)を含むか否かが決め手である。また、天然のアカネによるローズマダー絵具は独特の芳香がする。
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