翌日の日米会談
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:24 UTC 版)
11月27日(米時間)、野村・来栖両大使と会見したルーズベルト大統領は、態度は明朗だが案を再考する余地はまったくないように思われたという。 ルーズベルトは「自分は今尚大いに平和を望み、希望を有している」と述べたが、野村の「今回の貴国側提案は日本を失望させるべし」との言に対しては、「自分も事態がここまでに至ったのはまことに失望している」と応じた。さらに「日本の南部仏印進駐により第一回の冷水を浴びせられ、今度はまた第二回の冷水(日本のタイ進駐の噂)の懸念もある」「ハルと貴大使等の会談中、日本の指導者より何ら平和的な言葉を聞かなかったのは交渉を非常に困難にした」「暫定協定も日米両国の根本的主義方針が一致しない限り、一時的解決も結局無効に帰する」と述べた。 同席していたハルも暫定協定が不成功になった理由について「日本が仏印に増兵し、三国同盟を振りかざしつつ、米国に対して石油の供給を求められるが、それは米国世論の承服せざる所である」と付言し、日本の指導者が力による新秩序建設を主張したことを遺憾とした。 「我々はこう確信しているのだが、日本の最大の利益は、ヒトラー主義とその攻撃の進路に追随することからは出てこないだろうし、また、日本の最良の利益は、我々が今般の会談で概要を伝えた進路にある、ということだ。しかしながら、もし日本が不幸にして前者をとることに決定するならば、一片の疑いもなく、日本は終局において敗者となることを私は確信している」 — ルーズベルト
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