缶詰食品 [Canned food]
一般に土壌中に多いクロストリジウム属細菌(ウェルシュ菌やボツリヌス菌)はほとんど空気の無い状態で増殖する偏性嫌気性菌である。したがって、土で汚れた野菜(とくに根菜類)や果実の缶詰では、これらの細菌が缶内で増殖することがあり(ウェルシュ菌の増殖で炭酸ガスが缶内に充満して、缶が球状になることもある)、食品の変質あるいは食中毒をおこす危険性があるので、缶詰製造業ではこれらの点にも注意が払われている。なお、缶詰食品ではないが、近年よく市販されている合成樹脂製の袋に入れた真空パック食品もその変質や細菌汚染が缶詰食品に類似している。昭和59年(1984年)に熊本県で真空パックされた"からし蓮根"による食中毒事件がおきた。この時の原因はボツリヌス菌であったことはよく知られている。また、宮崎県でも輸入された"キャビア"(チョウザメの卵)によるボツリヌス菌食中毒事件が発生したので、原料にもよるが、缶詰食品の製造過程に問題があると思われる。
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