完全な真空とは? わかりやすく解説

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完全な真空

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 08:47 UTC 版)

完全な真空』(かんぜんなしんくう、: Doskonała próżnia)は、1971年ポーランドの作家スタニスワフ・レムにより発表された、実在しない書籍に対する架空の書評集である。『完全な真空』はレムの作品集であると見なすことも可能であり、ある書評は読者に対してレムのSF小説の草稿を連想させ、宇宙論からコンピュータの普及などの科学的な話題に関する哲学的な思索の断片が読み取れる。その一方で、別の書評にはヌーヴォー・ロマンからポルノグラフィ、『ユリシーズ』、著者の無い本、ドストエフスキーにまで至る、あらゆる書籍に対する風刺とパロディが含まれている。


注釈

  1. ^ ちなみにボルヘスは自らの書いた序文を集めた『序文付き序文集』の序文の中で「架空の書物の序文集」というアイデアにも触れているが、レムの『虚数』はまさしくそのアイデアを実現したものとなっている。
  2. ^ 日本語版(文庫版)は、2020年(令和2年)1月12日の時点で、Amazon.co.jpにおいて、「ロシア・東欧文学研究」[3]の売れ筋ランキングで1位を記録した。

出典

  1. ^ Sheppard, R.Z., “Books: Of Microchips and Men”, Time (TIME USA, LLC.) (January 29, 1979), http://content.time.com/time/magazine/article/0,9171,912338,00.html 
  2. ^ Oates, Joyce Carol, “Post‐Borgesian”, The New York Times Book Review (The New York Times Company.) (January 11, 1979): Section BR, Page 2, https://www.nytimes.com/1979/02/11/archives/postborgesian-lem.html 
  3. ^ Amazon.co.jp 売れ筋ランキング: ロシア・東欧文学研究 の中で最も人気のある商品です”. Amazon.co.jp (2020年1月12日). 2020年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月12日閲覧。


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