経済学の源流とは? わかりやすく解説

経済学の源流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/21 05:32 UTC 版)

サラマンカ学派」の記事における「経済学の源流」の解説

1535年ビトリアトマスの徴利(利子徴収 / usura)論に関する講義おこなったことをきっかけに、ドミニコ会学派における経済理論研究盛んになった。ビトリア引き継ぎ経済理論本格的に展開することになったソトは「公正価値論」を主張、さらにナバロマルティン・デ・アスピルクエタ)はソト理論をもとに貨幣数量説購買力平価説構築(特に彼の貨幣数量説は、一般にこの学説始祖とされるジャン・ボダン時期的に先行するのである)、最後にモリナ貨幣論価格論を集大成し経済学としてのサラマンカ学派知名度一気高めた。 彼らは、「生産コストに基づく公正な客観的価格」というスコトゥスの学説否定し、「公正な価格」とは自然な交換によって確立され価格上でそれ以下でもないと定義づけた。そしてトマス・アクィナス以来自然法論に基づき独占否定する一方で、徴利や為替取引については宗教倫理上の理由からする非難しりぞけ肯定する立場をとった。彼らの経済理論は、スペインその他の西欧諸国直面していた物価騰貴価格革命)の原因説明しそうした現実スコラ学トマス教説)の調和をめざすものであった。 以上のようなサラマンカ学派理論は、商業金融による利益否定していた中世スコラ学立場から一歩抜け出し、それらを道徳的に擁護したという点で古典的自由主義先駆としての側面があった。この点を高く評価するハイエクは、資本主義基礎は(ヴェーバー説くような)カルヴァン派教説ではなくサラマンカ学派の)イエズス会によって作られたと主張しており、また重商主義経済論であるとの評価もある。その反面シュンペーターのように厚生経済学先駆的な要素認め見解もある。

※この「経済学の源流」の解説は、「サラマンカ学派」の解説の一部です。
「経済学の源流」を含む「サラマンカ学派」の記事については、「サラマンカ学派」の概要を参照ください。

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