米国以外のガバメントモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 00:56 UTC 版)
「M1911」の記事における「米国以外のガバメントモデル」の解説
パラ・オードナンス カナダのオンタリオ州スカボロウにあるパラ・オードナンス社が製造するガバメントモデル。ハイキャパシティ(多弾数。純正M1911は7発だが本銃は最大で18発)ガバメントモデルの先駆である。 スチール製フレームを使用する。製品名には「1911」や「Pシリーズ」などがある。パラ・オードナンス社が製造するガバメントモデルは本家コルトと違い、使用弾は.45ACP弾以外に9x19mmパラベラム弾と.40S&W弾がある。マガジンにもシングルカラム式とダブルカラム式がある。大きさには、通常のものとデトニクス・コンバットマスターぐらいのコンパクトなものがある。作動方法にもシングルアクションとダブルアクションがある。 デザインは、純正コルトのものとパラ・オードナンス社のオリジナルがある。 SIG SAUER GSR SIG SAUER社製のガバメントモデル。GSRは「Granite Series Rail」の略(SIG SAUER社のアメリカ拠点であるニューハンプシャー州にちなんだ名称・アメリカ生産)。最終組み立て工程はガンスミスの手で仕上げられており、工場生産品でありながら、カスタム銃並みのクオリティを持つ。 スライド・フレームは鍛造素材を使用しているので、重量はオリジナル・ガバより重い。フレーム・グリップセーフティはキャスピアン製を使用するなど、アフターマーケット(市場流通後)のパーツが多用されている。SIG SAUER P226とガバメントモデルを足して2で割ったようなデザインのスライドが特徴的。 2006年からは自社製フレームを使用した第2世代となり、アンダーレールのないフレームのモデルをはじめ、コマンダーサイズなど一気にバリエーションを拡大している。レールのないモデルを加えたため、GSRのRが「Revolution」の略に変更されている。 SIG SAUER P238 SIG SAUER社製のコルト380ガバメント(マスタング)を再設計したモデル。 GSRのコンパクト版といったような趣があるが、GSRとは違った特徴も多くみられる。SIG SAUER P226のようなデザインのスライドが特徴的。2009年2月に発売された。使用弾は.380ACP弾、グリップは独自のデザインなど、フレーム以外にベースとなった銃の面影はあまり見られないが、作動方式にショートリコイルを採用している点やスライドにもセイフティーのためのくぼみがない点、コルト380ガバメントとは違いバレルブッシングの無い構造などは、ベースとなった「マスタング」と同様である。 BUL M5 イスラエルのBUL LTD.が開発した多弾倉フレームのガバクローン。フレームがプラスチック製である。アメリカではキンバー社がBP Ten IIとして販売している。 トーラス M1911 ブラジルのトーラス(英語版)(タウルス)社がライセンス生産する1911。使用弾は.45ACP弾以外に9x19mmパラベラム弾と.38ACP弾(英語版)がある。 コングスベルグ・コルト ノルウェー軍が制式名M1914として採用し、ノルウェーのコングスベルグ兵器廠(現:コングスベルグ・グルッペン(英語版))がライセンス生産していたM1911。スライドストップなど細部に改修が加えられている。 ラーマ スペインのガビロンド・イ・シア社(Gabilondo y Cia SA)が製作した縮小コピーモデル。形はM1911A1そっくりだが、ふた回り小型で『ピストルと銃の図鑑』(池田書店・共著:小林良夫・関野邦夫)68頁によると、「.45ACP弾を使うオリジナルよりも小型軽量で反動が小さく、販売当時は愛好者が多かった」らしい。.38ACP弾、.32ACP弾、.22LR弾などを使う各種バージョンがある。コルト社のパテント切れ以前に製作された。1973年、日本のモデルガンメーカーCMCで遊戯銃が発売されたこともある。 縮小ではなくクローンモデルとして、ラーマIXという銃もある。 ノリンコ製M1911A1 中国の中国北方工業公司が製造したコピー。複列弾倉化したNP-30、9x19mmパラベラム弾を使用するNP-29、.38ACP弾を使用するM1911A1Cなど、多くの派生型がある。
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