第一関門丸
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第一関門丸 第二関門丸 | |
---|---|
基本情報 | |
船種 | 貨車航送船 |
クラス | 第一関門丸級貨車航送船 |
船籍 |
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所有者 |
鉄道院 鉄道省 運輸通信省 運輸省鉄道総局 日本国有鉄道 日本自動車航送 |
運用者 |
![]() 鉄道省 運輸通信省 運輸省鉄道総局 日本国有鉄道 日本自動車航送 |
建造所 | 横浜船渠 |
母港 | 東京港/東京都 |
信号符字 |
RPTN(第一関門丸)[1] RPTQ(第二関門丸)[2] |
IMO番号 |
25753(※船舶番号/第一関門丸)[1] 25754(※船舶番号/第二関門丸)[2] |
経歴 | |
起工 | 1919年2月25日[1][2] |
進水 |
1919年5月26日(第一関門丸)[1] 1919年6月4日(第二関門丸)[2] |
竣工 | 1919年7月3日[1][2] |
就航 |
1919年7月3日(第一関門丸) 1919年8月1日(第二関門丸) |
運航終了 | 1948年12月27日 |
その後 | 1955年解体[1][2] |
要目 (基本的に第一関門丸、第二関門丸共通。) | |
総トン数 | 463.1トン |
載貨重量 | 141トン[1][2] |
全長 | 184.6フィート (56.27 m) |
垂線間長 | 176フィート (53.64 m)[1][2] |
型幅 | 26フィート (7.92 m) |
型深さ | 14フィート (4.3 m)[1][2] |
主機関 | 三連成レシプロ機関 1基[1][2] |
推進器 | 両舷側式外輪 |
出力 |
529IHP(第一関門丸)[1] 533IHP(第二関門丸)[2] |
航海速力 |
10.12ノット(第一関門丸)[1] 10.23ノット(第二関門丸)[2] |
旅客定員 | 三等:10名[1][2] |
車両搭載数 | 7トン積貨車 7両 |
第一関門丸(だいいちかんもんまる)は、鉄道院(後の鉄道省を経て日本国有鉄道)関門航路、宇高航路に在籍した自航式の貨車航送船。同型船に第二関門丸がある。
船首、船尾どちらからも貨車を搭載できるように、外輪船であった。
ここでは、第一関門丸と第二関門丸、共に記述する。
概略
第一関門丸、第二関門丸は横浜船渠が建造し、第一関門丸は1919年(大正8年)7月3日に、第二関門丸は1919年(大正8年)8月1日に就航する。初めての自航式貨車航送船である。
車両甲板には軌道が一本敷設され、7t積貨車を7両積み込むことができる。関門海峡は潮流が速く、航送場の前面で船を旋回することが困難であったことから、そこで前進、後退と停止をすばやく行うため外輪船方式が採用され、船首、船尾どちらからも搭載できるように、船体は、機関と煙突などをのぞき、前後対称となっている。機関は1基搭載としたため、左右の外輪を別方向に回転させることはできなかった。
1926年(大正15年)7月29日、第五関門丸が就航すると、第一関門丸と第二関門丸はともに予備船となる。
1942年(昭和17年)7月1日、関門トンネルが開通し、鉄道車両渡船が廃止される。
その後、輸送能力が逼迫していた宇高航路へ関門丸5隻は転属となる[3]。「第一関門丸」は同年11月4日に、「第二関門丸」は1943年(昭和18年)5月21日に転属した[4]。
関門丸5隻は船型が独特であったため、宇野駅と高松駅に関門航路の施設を転用、関門丸型専用の航送場を設置した。それでも不十分であったので、1946年(昭和21年)8月に新たな設備を設置した。
戦後はGHQの日本商船管理局(en:Shipping Control Authority for the Japanese Merchant Marine, SCAJAP)により第一関門丸にはSCAJAP-K115の管理番号が[1]、第二関門丸にはSCAJAP-K116の管理番号がそれぞれ付与された[2]。
1945年(昭和20年)11月8日、高松市営桟橋北端で第二関門丸は第四関門丸と衝突した[5]。
関門丸5隻は1948年(昭和23年)12月27日に運航停止となり、紫雲丸型の就航に伴い必要がなくなったため1950年(昭和25年)5月10日に日本自動車航送に売却された[6]。
1955年(昭和30年)、第一関門丸と第二関門丸は揃って日本で解体された[1][2]。
脚注
参考文献
- 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1965年1月号(通巻166号)
- 升田嘉夫 関門航路63年の幕を閉ず
- 青木栄一 関門鉄道連絡船の歩み
- 萩原幹生(編著)『宇高連絡船78年の歩み』成山堂書店、2000年、ISBN 4-425-92331-6
- 『宇高航路50年史』日本国有鉄道四国支社宇高船舶管理部、1961年
固有名詞の分類
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