空間幾何とは? わかりやすく解説

空間幾何学

(空間幾何 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/10 06:49 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

数学における空間幾何学(くうかんきかがく、: solid geometry; 立体幾何学)は三次元ユークリッド空間における幾何学を指して古くから用いられている。空間計量学ドイツ語版(くうかんけいりょう、: stereometry; 立体測量法)は、角錐円柱円錐切頭錐体球体角柱などの様々な立体三次元図形)の体積測るものである。

ピタゴラス学派正多面体を扱ったが、角錐・角柱・円錐・円柱などは扱われず、プラトン学派の出現を待つこととなる。エウドクソスは測定法を確立して、角錐や円錐の体積がそれと底面と高さを同じくする角柱や円柱の体積の三分の一であることを示した、またおそらく球体の体積がその半径の立方に比例することを証明している[1]

空間幾何の基本概念

周辺分野

解析幾何学ベクトルを用いる方法フランス語版連立一次方程式および行列の代数学を機械的に用いることで、多大な影響を与えた(より高次元を考える際には、これらはより重要性を増す)。こういったものが研究される大きな理由の一つに、コンピュータグラフィックへの応用があり、アルゴリズムが重要となる。

非ユークリッド空間幾何学

非ユークリッド幾何学(双曲幾何と楕円幾何)の公理系にしたがう空間幾何学を考えることもできる。

そうして得られる空間幾何学は、通常の意味での空間幾何学と紛らわしいけれども、重力の幾何学的モデルなどを含めた一般相対論を展開することができる。そこでは「まっすぐ」("right") という代わりに「測地的」("geodesic") という考えをしなければならないが、たとえば宇宙における衛星の軌道は測地的であって、近日点などの現象を予見することができる。同様に、二つの星間の光の航路は零距離測地線になる。ユークリッド空間幾何とニュートンの重力理論(二つの星の中心を結ぶ力)を用いた場合には、近日点の前進の無い楕円軌道をえることになるが、これは(他の惑星の影響による近日点を除き)実験的に観察されるものと食い違う。これを茶化して、「ニュートンの重力モデルは質量体が一つもない場合にのみ完全に正しい」と言われることがある。

関連項目

参考文献

  1. ^ ...paraphrased and taken in part from the 1911 Encyclopædia Britannica

外部リンク


空間幾何

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 09:47 UTC 版)

「平行」の記事における「空間幾何」の解説

空間直線同士の場合 同一三次元空間内にある二直線が互いに交わらないとき、それらは平行とは限らない。それらが平行となるのは、それらが同一平面上にある場合に限る。そうでないとき、それらはねじれの位置にある。 三次元空間内の相異なる直線 l, m が平行となるための必要十分条件は、m 上の点 P から測った l 上の最も近い点への距離が、P のとり方に依らないことである。これはねじれの位置にある場合には絶対に成り立たない直線と平面の場合 同じ三次元空間内にある直線 m と平面 q で、m が平面 q 上にないとき、それらが平行となる必要十分条件は、それらが交わらないことである。 もちろん、それらが平行であるための必要十分条件を、m 上任意の点 P から測った q 上の最も近い点への距離が P の位置のとり方に依らないことと述べることもできる平面同士の場合互いに平行となる必要十分条件がそれらが共有点を持たないことである」という同一平面上の平行線対すると同様の事実が、同一三次元空間内の平行面に対して成立するまた、同一三次元空間内の相異なる二つ平面 q, r が平行となる必要十分条件は、平面 q 上の点 P から平面 r 上の最も近い点へ測った距離が P の位置選び方に依らないことである。このことは、より高次空間内で考え場合には、同一三次元空間内にない二つ平面では成り立たない

※この「空間幾何」の解説は、「平行」の解説の一部です。
「空間幾何」を含む「平行」の記事については、「平行」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「空間幾何」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「空間幾何」の関連用語

空間幾何のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



空間幾何のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの空間幾何学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの平行 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS