秋月道場/一心館
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秋月千草(あきづきちぐさ)/近藤千草(こんどうちぐさ) 旗本師弟のごろつきに襲撃された金五を助けた美貌の女剣士。剣は一刀流富田派、槍は柳生流を極め、馬術や弓も免許皆伝。金五によれば、年のころは23,4歳(第4巻時点)。非業の死を遂げた父の跡を継いで、諏訪町の道場主をしている。 最初は剣にのみ生きようとしていたが、十四郎との試合に負け、さらに父の死の真相を探るために奔走してくれた金五の誠実さに心を打たれ、秋月の名を捨てて金五と結婚した。 結婚後も道場主を続けるため道場に住み続けて、金五が通ってくるという結婚形態を取っていた。第13部第1話の年の正月に、長男慶太郎(けいたろう)が誕生した。第14巻では2人目を懐妊して、ついに近藤家の組屋敷に移ることになり、楽翁との話し合いで道場は白河藩に、道場主の座は十四郎に譲ることにした。ただし、出産後は、十四郎が橘屋の仕事で忙しいとき、道場での指導を手伝うつもりでいる。 道場主と剣術指南役の件を楽翁から伝えられた十四郎に、お登勢との結婚をはっきり決断するよう促した。 大刀をも自在に操る剣豪だが包丁使いはさっぱりで、豆腐もうまく切れない。 秋月甚十郎(あきづきじんじゅうろう) 千草の父。富士見御宝蔵番頭を務めた三百石の旗本で、一刀流富田派の道場主。剣の他に、槍は柳生流、馬は神道無念流、柔は門真流の奥義を極めた武辺者。それだけに、娘の婿は、娘よりも剣術が優れていなければならないと考えていた。しかし、千草よりも強い男が現れなかったため、ずっと婿を取れずにいた。 病気を患い、立って歩くのも杖がいるほどの状態だったとき、亡き妻きえの法要のために浄蓮寺に滞在中、寺が盗賊団に襲われたのに巻き込まれて命を落とした(第4巻の2年前)。そのため、跡取りのいない秋月家は断絶した。 大内彦左衛門(おおうちひこざえもん) 千草の守り役だった爺や。千草は「彦爺」と呼ぶ。女であることを捨てたかのように剣に生きる千草に、女としての幸せを求めて欲しいと願い、十四郎に千草と試合をして打ち負かして欲しいと依頼した。 道場が白河藩に買い取られて一心館となってからも、十四郎に請われて道場に住み込みながら経営の手伝いをしている。 梅之助(うめのすけ) 高弟。日本橋にある八百屋の大店「松屋」の跡取りだが、すっかり剣術に魅せられて、店の手伝いなどそっちのけで稽古にのめり込んでいる。 古賀小一郎(こがこいちろう) 梅之助と並んで十四郎を支える高弟。白河藩士。 おとり 飯炊き。
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