福井鉄道譲渡後(デキ1形3)
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「名鉄デキ110形電気機関車」の記事における「福井鉄道譲渡後(デキ1形3)」の解説
構内入換機として稼動するデキ3(西武生工場 2007年3月) 福井鉄道は、同社南越線の貨物列車牽引に本来旅客用車両であったモハ110形111を電気機関車代用として充当していたが、モハ111は1975年(昭和50年)に事故によって大破し、廃車となった。このため、福武線所属の電気機関車デキ1形1を急遽南越線に転属させてモハ111の代替とするとともに、デキ1の補充となる福武線の貨物列車牽引に供する電気機関車として、1975年(昭和50年)3月25日付認可で遠州鉄道よりED213の貸与を受けた。 入線当初は、車体側面に設置された社紋を福井鉄道仕様に交換した程度で、記号番号もED213のまま運用された。同年8月6日付認可で遠州鉄道より正式に譲渡され、同時に運転台の機器配置を従来の枕木方向に1セットのみ設置した形態から、前後妻面に各1セット設置する形態に改造した。記号番号はデキ3と改められ、既存形式であるデキ1形に編入された。 福武線の貨物輸送は1984年(昭和59年)2月に廃止され、その後のデキ3は大型の排雪板(ラッセルヘッド)を車体前後に通年装備し、冬季の除雪用車両として運用された。ただし、同用途にはデキ10形11が主に充当されたことから、予備機として位置付けられたデキ3の運用機会は極めて限定され、1990年代には事実上休車状態となった。 その後、1998年(平成10年)に西武生駅(現・北府駅)に隣接する車両工場の構内入換機であったデキ2形2が主要機器の不調から運用を離脱したため、デキ2に代わる構内入換機として同年再整備が実施され、前後の大型排雪板と取付ステーを撤去して運用に復帰した。 デキ3は2014年(平成26年)3月31日現在も車籍を有し、主に工場構内の入換機として運用される。
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