神の一性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 08:07 UTC 版)
アハマディー・ムスリムは神の絶対的一性を堅く信じている。この原則を認めることはコミュニティによって解釈されるイスラームの最も重要且つ枢要な原則である。他のイスラーム的信仰箇条もこの原則から生じている。「神は唯一」であるという信仰は、すべての面で人の人生に影響を与えると考えられており、はるかに広い意味と深い応用を持っていると信じられている。例えば、神の一性を詳述する『アッラーの他に、いかなる力も能も存在しない』(La hawla wa la quwata illa Billah)というクルアーンの句は、神への畏怖を除いて、あらゆる形態の恐怖を否定すると信じられた。それは神への完全な服従とすべての善は神より発出するという感覚を植え付ける。一般的に、神の唯一性の信仰はあらゆる肉欲、隷属、地上の投獄の知覚から信者を解放すると信じられている。 ミルザ・グラーム・アハマド曰く「神の一性とは、内なる世界に属していようが外なる世界に属していようが、すべての神的属性の否定の後でのみ、心を照明する光である。それは人間存在のすべての部分に浸透する。神と神の使徒の御助けなくしてどのようにこれを獲得できるだろうか? 人間の義務は自我に死をもたらし、悪魔的な傲慢から背を向けるということだけである。人は知識の揺り籠で育てられたことを自慢するべきではなく、己を無知の人であると見なし、哀願の中に置くべきである。そうして、神から一性の光が降り、彼に新しい生命が与えられる」 さらに、神の一性というイスラームの概念は、人間の種の一体性の実現を教え込み、この観点ですべての障害を取り除くと信じられている。人種、民族、人の色などの多様性は受容されるのに相応しいと考えられている。さらに、神の一性を信じるという考えは創造者と被創造者の絶対的な調和の感覚を造り出し、それは神の言葉と神の行為の間には矛盾することができないと理解されている。 イスラームは神をすべての卓越さの源泉であり、すべての不完全さから自由であると認識している。神はあらゆる場所において自身を顕在し、彼の僕の祈りを聞く活ける神であると認識されている。明確にアハマディー・ムスリムは神の諸属性は永遠であると認識する。このためアハマディーの教えは、神は以前為してきたように人類と交流をするという見解を主張している。
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