破壊および人的損害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 16:09 UTC 版)
「ハリファックス大爆発」の記事における「破壊および人的損害」の解説
爆発による正確な死者数は不明である。ノバスコシア・アーカイブス(英語版)が2002年に編纂した公式データベースであるThe Halifax Explosion Remembrance Bookでは、犠牲者を1,950人としている。1,600人もの人々が、爆風や津波、建物の崩壊で即死した。最後の遺体である、博覧会ビルで死亡した管理人は1919年夏まで収容されなかった。さらに9,000人が負傷した。爆発と火災で1,630棟の住居が破壊され、12,000棟が損傷した。約6,000人が家を失い、25,000人は避難所が不足していた。工業地区は大部分が失われ、犠牲者の中には多くの労働者が含まれ、造船所は大被害を受けた。 アルダーマン・R・B・コールドウェル(Alderman R. B. Coldwell)を委員長とする遺体安置委員会が、爆発当日の朝すぐにハリファックス市役所(英語版)内に設置された。ウエストエンド地区(英語版)にあるシェブクト・ロード・スクール(Chebucto Road School、現在のMaritime Academy of Performing Arts)が中央遺体安置所に選ばれた。王立カナダ工兵隊(英語版)の中隊が学校の地下室を遺体安置所に、教室をハリファックス検死官の事務所に修理・改造した。遺体を積んだトラックや荷馬車がすぐに到着した。遺体安置所が設けられると、アーサー・S・バーンステッド(Arthur S. Barnstead)検死官はコールドウェルから引き継ぎ、慎重に遺体を数え記録するシステムを実行した。これは彼の父ジョン・ヘンリー・バーンステッド(John Henry Barnstead)が1912年にタイタニック号の犠牲者を識別するために開発したシステムに基づいていた。 爆発による負傷の多くが、例えば飛散したガラスや爆発の閃光を原因するもので、恒久的な障害となった。数千人が港内で燃える船を見るため立ち止まっていた。建物の中にいた多くの者が粉々になった窓ガラスの破片を直接浴びた。約5,900人が目を負傷し、うち41人が失明したとの報告がある。 被害額は約3,500万カナダドル(現在の5910万カナダドル)と推計され、様々なところから約3,000万ドルの財政支援が行われた。その中には連邦政府からの1,800万ドル、イギリス政府からの400万ドル超、マサチューセッツ州からの75万ドルが含まれていた。
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