破墨という技法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/08 07:31 UTC 版)
「破墨」という用語は唐代後半から使用されてきたが、時代や文脈によって意味が違っている。 現在の水墨画では、「墨点と、墨の濃淡で立体感をあらわすこと」である。「淡墨で要所を描き乾かないうちに濃墨を点じる技法」という解説もある。濃墨が淡墨をはじき、「濃墨が淡墨を破る」(黄公望、写山水訣)効果を生む。水墨画の技法として、元時代以降広く使用されている。輪郭線を中心にした「白描」に対立する技法である。ただ、輪郭線を全く使用せず墨面だけで表現する「溌墨」とは異なる。 「破墨」という用語は、書道においては、墨線と墨線が交差して、墨をはじいたような効果をだす現象に使用される。唐代後半には、「速く鋭い筆法で描く墨点の集合で表現する山水」の意味だったらしい(何恵鑑)。
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