省エネルギー設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 09:30 UTC 版)
「関電ビルディング」の記事における「省エネルギー設計」の解説
このビルのシステムとしての最大の特徴は、様々な方法で省エネに取り組んでいることである。以下の手法によって一次エネルギーの30%削減を実現し、2005年度・第18回日経ニューオフィス環境賞を受賞した。 窓面から1.8m外に出ている梁・柱 これは庇(ひさし)の機能を果たし、日光を遮蔽することによって冷房負荷を大幅に軽減している。またこの梁・柱の上部に太陽光パネルを置くことによって、太陽光発電も可能になっている。さらに、庇下部から自然の風を内部に導く自然換気もできるようになっている。 タスク・アンビエント空調 このシステムは端的に言うと、タスク(執務者)とアンビエント(部屋)全体との空調を分けるというシステムである。すなわち個人のデスク毎にエアコンの噴出口を設けることによって、各個人は自分にあった温度、風量などを設定できるだけでなく、近くに噴出口があることによってより涼しく、またはより暖かく感じることができる。それによって、アンビエント(部屋)全体の空調の設定温度は緩くできるというシステムなのである。また、タスクごとの噴出口には人を感知するセンサーがついていて、不在時にはエアコンが自動で停止するようにもなっている。 インテリジェント照明 これは、3.6m×3.6mの区画ごとに人を感知するセンサーを設けて、不在時には照明を消灯、減光させるシステムである。 河川水を利用した地域冷暖房システム これは河川水の温度差をエネルギーとして利用するもので、付近を流れる堂島川・土佐堀川の河川水をヒートポンプの熱源として活用している。簡単に言えば、ビル内の空調用の冷水を河川の冷たい水を利用して作り出すということであり、大気に直接排熱しないためヒートアイランド現象の抑制に大きな効果を発揮している。また、ヒートアイランド現象の抑制のための手段としては、敷地や屋上を緑化していることも挙げられる。
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