直訳体漢文の採録とは? わかりやすく解説

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直訳体漢文の採録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:55 UTC 版)

元史」の記事における「直訳体漢文の採録」の解説

清代考証学たちから批判点として認識されていたが、近年モンゴル研究者からはむしろ評価点として見られるようになったもの。13世紀から14世紀にかけてモンゴル帝国では「モンゴル語世界共通語とする」という目標の下、征服した諸民族言語翻訳環境整備していた。その過程中国方面導入されたのが「モンゴル語直訳漢文」で、特にクビライの治世以後文章定型化進められたものを「大元ウルス書式」とも呼称する。 「モンゴル語直訳体」はモンゴル語文章モンゴル語特有の語句語順保ったたまま漢文翻訳した特殊な文章でモンゴル語漢語双方通じている者ならば元となるモンゴル語文章ある程度復元可能という特徴を持つ。反面一般的な漢文知識では全く読めない文章となっており、伝統的な漢文教養有する考証学者たちはこのような文章を「文は鄙俚極む」と蔑んだ逆に近年モンゴル史学者にとって直訳体は当時モンゴル語原文類推可能な貴重な資料であり、研究対象として注目されている。 『元史』に記載される直訳体で最も著名な例は巻29泰定帝本紀の「即位の詔」であり、実際に杉山正明はこの文章考察し大部分モンゴル語原文明らかにしている。これ以外にも、各本紀実録性格引き継いでいる点など、原史料を文体統一せずにそのまま引き写している点がかえって史料価値の高さを生んでいるとされる点がしばしばある。

※この「直訳体漢文の採録」の解説は、「元史」の解説の一部です。
「直訳体漢文の採録」を含む「元史」の記事については、「元史」の概要を参照ください。

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