目撃者たちの証言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/10 07:36 UTC 版)
「J・D・ティピット」の記事における「目撃者たちの証言」の解説
ウォーレン委員会報告書によれば、12人の人物がティピットの狙撃やその後の様子を目撃している。ドミンゴ・ベナビデスは、パトカーを止めたティピットが車の左扉側、別の男が車の右側に立っているところを目撃した。ベナビデスはその後、銃声を聞いてティピットが地面へくずおれる場面を目撃し、自分のピックアップトラックをティピットがいた場所の反対側に駐車した。彼は狙撃者が現場から逃げ去り、ついでに使い終わった薬莢を捨てていくのを見た。ベナビデスは狙撃者が立ち去るのをトラックの中で待ち、その後ティピットを助けに行った。その後、ティピットの運転していたパトカーにあった警察用無線を使って、彼が狙撃されたことを警察本部へ報告している。 ヘレン・マーカムも狙撃の現場と、その後銃を持った男性が現場を立ち去る姿を目撃している。マーカムは当日夕方に警察の面通し(英語版)へ応じ、ティピットの殺害者はオズワルドだったと証言した。義理の姉妹だったバーバラ・デイヴィスとヴァージニア・デイヴィスも銃声を聞き、その後自分たちの家の芝生を抜けて行く男の姿を目撃したが、彼は弾倉を空にするかのようにリボルバーを揺すっていたという。その後、デイヴィス姉妹は現場の近くで薬莢2つを見つけ、これらを警察へ引き渡している。ふたりも当日夜に警察の面通しへ応じ、どちらもオズワルドを選んで目撃した男性だったと証言した。 タクシードライバーだったウィリアム・スコギンズは、ティピットのパトカーが歩道を歩く男性のそばに止まった時、自分はタクシーのそばに座っていたと証言した。スコギンズは3発の銃声を聞き、ティピットがくずおれるのを目撃した。スコギンズはタクシーの影にしゃがんで隠れたが、男はスコギンズから12フィート (3.7 m)のところを歩き去り、拳銃を手に持った状態で、「気の毒で馬鹿なサツ」("poor dumb cop" ないし "poor damn cop")と呟いていた。翌日スコギンズも面通しに呼ばれ、自分が見た拳銃の男はオズワルドだったと認めた。 ウォーレン委員会報告書には他にも数名の目撃者がいたと記録されているが、彼らは殺人そのものは目撃しておらず、殺害現場からテキサス・シアターまでの道で、オズワルドを目撃したという人たちであった。また目撃者たちにより、現場で4つの薬莢が見つかった。ウォーレン委員会報告書の前に、専門家の満場一致で、発見された薬莢はいずれもオズワルドの保持していた回転式拳銃から発射されたものとの証言が行われた。
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