番外または不明確な演奏時間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 23:47 UTC 版)
「演奏時間の長い曲」の記事における「番外または不明確な演奏時間」の解説
ジョン・ケージの「HPSCHD(英語版)」(1969年)の演奏時間は最低20分から無限大となっていて、これが最長と言うこともできる。また同じくケージの「カートリッジ・ミュージック(英語版)」や「アリア」・「4分33秒」・「ピアノのための音楽21-36、37-52」等は演奏時間が不確定である。 クロード・ドビュッシーの「聖セバスティアンの殉教」の初稿は5時間かかったといわれる。 アレクサンドル・スクリャービンの「神秘劇」のネムティン (Nemutin) 補筆版は序夜だけで3時間かかるが、それに続くオペラが完全に未完成。シュトックハウゼンの『光』と同じ7部作を想定していた。 カールハインツ・シュトックハウゼンの「7つの日々から」(Nr.26) は演奏時間が不定。全15曲で、その中の「金の塵」は演奏前に4日間断食しなければならない。このスタイルの即興で全15曲演奏されたとして約5時間はかかる。 フェリックス・ワインガルトナーの楽劇はワーグナーのそれより長いと記述されるが、現在詳しい資料がない。 西洋のクラシック音楽ではないが、日本の伝統音楽の雅楽の現行曲のうち最も長い曲は蘇合香であり、全楽章を通しで演奏すると約3時間かかる。廃絶曲の復曲も含めれば盤渉参軍が全曲5時間近くかかるという例がある。 以下の曲は終止符がなく、最後の小節から最初の小節に戻って無限に繰り返すことができる。 フレデリック・ショパン:マズルカ作品7-5 ショパン:マズルカ作品68-4 エリック・サティ:「スポーツと気晴らし」第16曲「タンゴ」 ヨハン・シュトラウス2世:「常動曲」 レコードでは、音溝をループさせて演奏が無限に繰り返されるようにしたものがある。 ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年) - B面最後の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」の後に収録された高周波音や人のしゃべる声・笑い声が無限にループする(ただし、日本盤ではループになっていなかった。)。 キャバレー・ヴォルテールの『3つのマントラ』(1980年) - マントラをイメージしたミニマルなフレーズが無限に繰り返される。 ジェフ・ミルズの『Cycle 30』(1994年) - 盤面に8本のループ溝が刻まれており、針を落とす溝によって8曲のリズムトラックがそれぞれ無限に繰り返される。DJ向け。 この他にも無名の作品が無数にある。
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