田母神発言に対する反発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/06 17:22 UTC 版)
「2009年の原爆忌における田母神俊雄講演会問題」の記事における「田母神発言に対する反発」の解説
田母神発言に対し広島市及び広島被爆者団体協議会は「事実誤認も甚だしく、コメントに値しない」「虚偽発言。記念式典への許し難い中傷だ」などと反発している。 田母神によるこれらの発言に対し、広島市は当日の平和式典の参加者は約5万人で、会場となった広島平和記念公園の芝生広場に用意された座席は約12,000席であり、被爆者とその家族席として5500席のテント席を設けたとし、広島市市民活動推進課はテント席には高齢被爆者で一杯であり、一般席にも多くの被爆者がいたとしている。広島市原爆被害対策部の担当者は「事実誤認であり、コメントできない」と述べた。 広島被爆者団体協議会の坪井直理事長は「広島の平和記念式典は被爆者が平和宣言を聞き、亡くなられた方々に献花などする場。田母神氏の発言は実証がないのに人を扇動するばかりだが、何の効果もない。騒ぐ必要はないだろう」とし、「真実とはほど遠い。相手にもしたくないが、間違ったことが風評になることは止めなければいけない」と主張した。また広島県被団協も「暑い中、慰霊のため参列する老いた被爆者の心情をわかっていない。許されない」と批判した。なお、広島市によれば田母神サイドに抗議することも検討したが「事実を踏まえておらず、まともに取り合うべきではない」と判断したという。 長崎原爆被災者協議会も「原爆犠牲者に対して失礼だ。式典には歴代首相が参列して恒久平和と核兵器廃絶を誓っているのだから、日本政府はきちんと田母神氏に抗議すべきだ」と主張した。 藤田博之広島市議会議長・自由民主党広島県連副会長は「毎年、多くの自民党市議や県議、党員が参列している。被爆者、市民、県民が多数出席しているのは言うまでもない」「出席者に対する侮辱であり、許し難い」と田母神の発言内容を否定したうえで、「もし核廃絶や世界恒久平和の実現を訴えることが左翼と言うのなら、極めて偏狭で誤まった考えだ」とコメントを寄せている。
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